中秋節の満月に込められた思い CGTNメッセージから考える「再会」と「やすらぎ」
中秋節の夜、国際ニュースとしても発信されたCGTNの「Happy Mid-Autumn Festival」という短いメッセージが、満月と中国文化に込められた思いを静かに伝えています。中秋の季節が過ぎた今も、この言葉は、忙しい日常を送る私たちに「大切な人とのつながり」をもう一度意識させてくれます。
CGTNが伝えた中秋節のメッセージ
CGTNのメッセージは、「きょうは旧暦8月15日、月がもっとも満ちて明るく輝く夜です」と語りかけるところから始まります。そこでは、満月は単なる天文学的な現象以上のものであり、中国文化において「再会」「円満」「愛」の象徴だと位置づけられています。
続けて、この満月は「古くからの宇宙観」と、「欠けることなく一つであること」「大切な人と共にいること」「心穏やかであること」といった、時代を超える感情を映し出していると説明します。そして「今夜の月の光が、あなたの帰り道を照らし、あるいはどこにいても静かに寄り添ってくれますように。平和と詩情、そして誰かと分かち合う月明かりに満ちた中秋節でありますように」と結ばれています。
- 再会(reunion)
- 円満(completeness)
- 愛(love)
この3つのキーワードが、CGTNの中秋節メッセージの核になっていると言えます。
満月に託された「3つの願い」
メッセージの後半に並ぶ「to be whole(欠けのない一つの存在であること)」「to be with those we love(愛する人と共にいること)」「to be at peace(心が平和であること)」という表現は、人がどの時代、どの地域にいても共通する願いを端的に言い表しています。
- 欠けのない自分であること――忙しさや不安のなかで、自分自身が何に支えられているのかを見失いがちな今、「whole(全体としての自分)」という言葉は、立ち止まって自分を見つめ直すきっかけになります。
- 大切な人と共にあること――物理的には遠く離れていても、同じ月を見上げることでつながりを感じられる、というイメージが込められています。家族や友人、パートナーを思い浮かべながら読むと、言葉の重みが変わってきます。
- 心の平和を保つこと――社会や世界の状況が揺れ動くなかで、「peace(平和)」は国家間の問題だけでなく、一人ひとりの内面の状態としても大きなテーマになっています。満月を見上げる時間は、その「心の平和」を取り戻す小さな儀式なのかもしれません。
「同じ月を見ている」というつながり
CGTNのメッセージには、「今夜の月が、あなたの帰り道を照らしたり、どこにいてもそっと寄り添ったりしますように」という願いが込められていました。この「wherever you are(あなたがどこにいても)」という一文は、世界のどこにいても同じ月を見ている、という感覚を呼び起こします。
スマートフォンとSNSが当たり前になった今、月を撮った写真や、そこに添えられた短い言葉が、国境を越えて瞬時に共有されます。誰かが投稿した満月の写真をきっかけに、離れて暮らす家族や友人とメッセージを交わすことも、私たちの日常の一部になりつつあります。
日本からこのメッセージを読む
日本にも、秋の夜に月を眺める習慣があります。中国文化の中秋節メッセージを、日本に暮らす私たちが読むとき、そこに描かれた「再会」「円満」「愛」は、決して遠い国の物語ではなく、自分自身の生活とも重なるテーマとして感じられます。
国際ニュースとしてこのCGTNの言葉に触れるとき、「これは中国の伝統行事の一場面だ」と理解するだけで終わらせることもできます。しかし一歩踏み込んで、「自分にとっての満月とは何か」「今夜、誰とこの月明かりを分かち合いたいか」を考えてみると、ニュースは少し違って見えてきます。
中秋の季節が過ぎた今だからこそ、今年出会った人や、画面越しにしか話せなかった人たちを思い浮かべながら、このメッセージを読み返してみるのもよさそうです。頭に浮かんだ誰かにこの記事をシェアして、「同じ月を見ていたんだね」と一言添える――そんなささやかな行為こそが、メッセージに込められた「再会」と「やすらぎ」の実践なのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








