世界メンタルヘルスデーとうつ病 CGTNドキュメンタリーが伝える鍵 video poster
世界メンタルヘルスデーとドキュメンタリーの公開
毎年10月10日は、心の健康への理解を広げる世界メンタルヘルスデーです。2025年の今年も、メンタルヘルスに関する国際ニュースやキャンペーンが各地で行われました。中国の国際メディアCGTNの健康番組『Health Talk』は、うつ病をテーマにした30分のドキュメンタリーの予告編『The keys of depression』を公開し、改めて世界に向けてメンタルヘルスの重要性を問いかけています。
WHO 2025年データが示すうつ病の広がり
世界保健機関(WHO)が2025年に公表した最新報告「世界のメンタルヘルスの現状」によると、心の病と共に生きる人は世界で10億人を超えるとされています。その中でも、うつ病は代表的な精神疾患の一つです。
- 推計で世界の10億人以上が何らかの精神疾患を抱えている
- 2021年時点で約3億3200万人、世界人口の約4パーセントがうつ病と共に暮らしていた
数字だけ見ると抽象的に感じられますが、その一人ひとりに生活や仕事、家族との関係など具体的な物語があります。
著名ピアニスト孔祥東さんの8年間の葛藤
ドキュメンタリーには、中国の著名なピアニスト、孔祥東(Kong Xiangdong)さんが登場します。華やかな舞台に立ち続けてきた彼も、実は8年にわたりうつ病と向き合ってきたといいます。
番組では、音楽家としてのプレッシャーや、周囲に打ち明けられなかった思い、回復に向かう過程で何が支えになったのかが語られます。有名な人物が自らの経験を共有することは、「うつ病は特別な人だけの問題ではない」というメッセージにもつながります。
専門家2人が語る「心の不調」と社会
番組には、中国の精神医療をけん引する二人の専門家も出演します。上海市精神衛生センターの趙敏(Zhao Min)センター長と、首都医科大学・北京安定医院の院長である王剛(Wang Gang)氏です。
彼らは、うつ病を含むメンタルヘルスの問題について、例えば次のようなテーマから解説していると伝えられています。
- うつ病は「心の弱さ」ではなく、誰にでも起こりうる病気であること
- 早期にサインに気づき、専門家のサポートにつなげる重要性
- 家族や職場、学校など、周囲の理解と支えが回復を助けること
医学的な知識だけでなく、社会全体でどう支えあうかという視点が繰り返し強調されています。
30分の番組が投げかける「うつ病をどう語るか」
『Health Talk』の30分ドキュメンタリーは、世界メンタルヘルスデーに合わせて、今年10月の放送に向けて制作されました。個人の体験と専門家の解説を組み合わせることで、視聴者が自分や身近な人の状態を振り返るきっかけを提供しようとしています。
短い番組でも、次のような問いを私たちに投げかけます。
- 身近な人がいつもと違う様子のとき、どんな言葉をかけられるか
- 自分自身がつらいと感じたとき、「助けて」と言うハードルをどう下げられるか
- 偏見や誤解を減らすために、何を学び、どう発信していけるか
日本で暮らす私たちへのヒント
メンタルヘルスの課題は国や地域を問わず共通しています。日本で暮らす私たちにとっても、世界の動きや他国の取り組みを知ることは、自分の職場や家庭、コミュニティで何ができるかを考えるヒントになります。
- 「つらさ」を言葉にしてもよいという空気を、身近なところからつくる
- 困っている人を見かけたら、「大丈夫」と決めつけず、まずは話を聞く
- 症状が続く場合には、専門の医療機関や相談窓口につなぐ
世界メンタルヘルスデーは一年に一度ですが、心の健康を気にかけるべきタイミングは、日々の生活の中にあります。今回のドキュメンタリーのような国際ニュースも参考にしながら、自分と周囲の人のメンタルヘルスについて対話を続けていくことが求められています。
Reference(s):
cgtn.com








