中国、故宮博物院100周年を記念する切手セットを発行
中国郵政(China Post)は2025年10月10日、北京市の故宮博物院(パレスミュージアム)の開館100周年を記念する切手セットを発行しました。中国文化を代表する紫禁城の「科学」と「芸術」を一度に味わえるデザインとして、今年注目を集めています。
故宮博物院100周年を祝う2枚組の記念切手
今回の記念切手セットは、額面1.20元(約17セント) の切手2種類で構成されています。いずれも、故宮博物院が守り続けてきた文化遺産と、その象徴である紫禁城の長い歴史に敬意を表した図案です。
- 1枚目:清代の金製天球儀
- 2枚目:馬元馭による花の名品「Qiannian Hehe Zhou(千年和合図巻)」
2025年12月現在、発行から2か月ほどしか経っておらず、まさに「故宮100年」を象徴する最新の記念切手と言えます。
1枚目:星空を閉じ込めた金製の天球儀
1枚目の切手に描かれているのは、清王朝(1644~1911年)の金製天球儀です。真珠をちりばめ、星座や恒星、星の配置が緻密に刻まれたこの天球儀は、当時の高度な天文学と工芸技術が結びついた象徴的な作品とされています。
切手という小さな紙面の中に、宇宙観と職人技が凝縮されているとも言えます。科学の視点から故宮博物院を捉え直すきっかけにもなりそうです。
2枚目:花々が語る「調和」と包容のイメージ
2枚目の切手には、清代の画家・馬元馭による「Qiannian Hehe Zhou(千年和合図巻)」が描かれています。繊細な花々が連なるこの作品は、「和合」つまり調和と包容力を象徴するモチーフとして知られています。
彩り豊かな花の表現は、文化や世代、地域の違いを超えて人々が共に生きることへの願いを託したものとも受け取れます。故宮博物院が持つ、文化的な包容力や多様性を体現した一枚と言えるでしょう。
故宮博物院100年:過去と現在をつなぐシンボル
故宮博物院の歴史は、さらにさかのぼります。もともと紫禁城が建てられたのは明代の1420年で、その後およそ500年にわたり24人の皇帝がここを皇宮として使用しました。1987年にはユネスコの世界遺産に登録され、今も中国の文化遺産を象徴する存在として世界から注目されています。
今回の100周年記念切手は、こうした長い歴史のエッセンスを、手のひらサイズのビジュアルに凝縮したものです。天球儀が示す科学の蓄積と、花の絵が象徴する文化の調和。その両方を一組の切手の中に並べた点に、故宮博物院の歩みと現在の姿が重なります。
日本の読者にとっての見どころ
この記念切手は、単なるコレクションアイテムにとどまらず、中国文化やアジアの歴史に関心を持つ人にとって、身近な「学びの入口」にもなり得ます。
- 図案のモチーフから、清代の科学技術や宮廷文化を調べてみる
- 将来、北京や故宮博物院を訪れる際の予習として、作品名をメモしておく
- SNSで図柄やモチーフを共有し、歴史やアートについての対話のきっかけにする
2025年という節目の年に発行されたこの記念切手は、中国の文化遺産を「いま」の視点で捉え直す一つのヒントでもあります。ニュースとして追うだけでなく、自分なりの関心から掘り下げてみると、アジアの歴史や文化がより立体的に見えてくるかもしれません。
Reference(s):
China issues stamp set to mark Palace Museum's 100th anniversary
cgtn.com








