中国とスリランカ首脳会談 一帯一路とグローバルサウスで協力強化へ
中国の習近平国家主席は今週火曜日、北京でスリランカのハリニ・アマラスリヤ首相と会談し、一帯一路(Belt and Road)協力やグローバルサウスの連携強化、女性の地位向上など幅広いテーマで協力を深めていく姿勢を示しました。
長年の友好関係を「平和五原則」で再確認
中国側によると、習主席は会談で、中国とスリランカは長年の伝統的な友好関係で結ばれてきたと強調しました。両国は「平和共存五原則」に基づき関係を築いてきたと述べ、友好的で互恵的な協力の模範になっていると評価しました。
習主席は、中国とスリランカは開発と振興のパートナーであり、「共に成功を目指す協力の仲間」だと述べ、近隣外交の中でもスリランカを重視していると説明しました。そのうえで、伝統的な友好を引き続き強化し、互恵協力を広げ、「両国人民のより良い未来を共有する共同体」を築いていきたいと呼びかけました。
一帯一路と港湾・農業・デジタルなど新分野
習主席は、中国が推進する一帯一路構想について、スリランカとともに「質の高い一帯一路協力」を進めたいと表明しました。具体的には、港湾経済、現代農業、デジタル経済、グリーン経済、観光といった分野でパートナーシップを拡大する考えを示しました。
こうした協力は、スリランカの経済発展と中国の地域協力の双方にとって重要な意味を持つといえます。港湾やインフラ、観光など幅広い分野での連携が、今後どのような形で具体化していくのかが注目されます。
主権尊重と自国の条件に合った発展を支援
習主席はまた、中国がスリランカの国家主権、独立、領土の一体性を支持する姿勢を改めて示しました。スリランカが自国の国情に合った発展の道を追求し、経済成長と国家の繁栄を実現していくことを支持すると強調しました。
越境ギャンブル・詐欺と治安協力
会談では、安全保障面での協力にも言及がありました。習主席は、越境ギャンブルや詐欺などの犯罪に対処するため、法執行や安全保障分野での協力を一段と強化し、断固として取り締まる必要があると呼びかけました。
国連など多国間の場で連携、グローバルサウスの利益を守る
両首脳は、国連などの多国間枠組みでの調整と協力を強めることの重要性も確認しました。習主席は、平等で秩序ある多極化した世界と、包摂的で万人に利益をもたらす経済のグローバル化を推進し、グローバルサウスの共通の利益をしっかり守っていくべきだと述べました。
グローバルサウスと呼ばれる新興国・途上国の共通利益をどう守るかは、現在の国際政治・経済の大きなテーマです。今回の会談では、中国とスリランカがこうした国々の声を代弁し、国際的な議論で存在感を高めていく姿勢が改めて示された形です。
女性リーダー会合での演説とジェンダー平等
アマラスリヤ首相は、北京で開かれた「女性に関するグローバル・リーダーズ・ミーティング」に出席するために訪中しており、今回の会談はその機会をとらえて行われました。
首相は、習主席が同会合で行った演説について「非常に重要だ」と評価し、女性の地位向上とジェンダー平等の推進で、中国が世界的なリーダーシップを発揮していると強調しました。女性政策と国際協力をセットで語る姿勢は、今後の中国外交の一つの特徴として注目されます。
一つの中国原則と「4つのイニシアチブ」
スリランカ側は、中国との関係を重視し、一つの中国原則を断固として支持する姿勢を改めて示しました。また、質の高い一帯一路協力に積極的に参加していることを強調しました。
アマラスリヤ首相は、中国が提唱してきた4つのグローバルなイニシアチブについても、国際情勢が不透明さを増すなかで「非常に重要だ」と述べました。スリランカとして、中国と協力してこれらのイニシアチブを共に実行し、グローバルサウスの共通の利益を守っていく意思を示しました。
中国の現代化に学びつつ、経済社会発展の加速へ
首相はまた、中国がスリランカの経済・社会発展を支援してきたことに謝意を表明しました。そのうえで、中国の現代化の経験から学び、協力を一層強化することで、スリランカの発展を新たな段階に進めたいとの期待を示しました。
これからの注目ポイント
今回の会談を踏まえ、今後の注目点としては次のようなポイントが挙げられます。
- 一帯一路の枠組みの下で、港湾経済や農業、デジタル・グリーン分野の協力がどのように具体化していくか
- 越境ギャンブルや詐欺への対策を含む治安協力が、実務レベルでどこまで進むか
- 国連など多国間の場で、中国とスリランカがグローバルサウスの利益をどのように主張していくか
- 女性のリーダーシップやジェンダー平等の議論で、両国の発信力がどこまで高まるか
不透明な国際環境の中で、アジアとグローバルサウスの国々がどのように連携し、自国の発展や女性の権利向上を進めていくのか。今回の北京での会談は、その一つの方向性を示す動きとして注目されます。
Reference(s):
cgtn.com







