習近平国家主席、ドミニカ国大統領と会談 女性・気候・開発で連携強化へ
中国の習近平国家主席は北京で、女性関連の国際会合に出席するため訪中しているドミニカ国のシルヴァニー・バートン大統領と会談しました。カリブ海のパートナーとしての関係を一段と深め、気候変動や女性のエンパワーメントなど、グローバルな課題での協力を強化していく方針です。
北京での首脳会談 「良き友人でありパートナー」
習近平国家主席は会談の冒頭、ドミニカ国を中国にとってカリブ海地域の「良き友人であり重要なパートナー」だと評価しました。外交関係樹立から約20年の間、両国は互いを尊重し、対等な立場で向き合ってきたと述べています。
この間、政治面での信頼は着実に強まり、さまざまな分野で交流と協力が拡大し、人と人とのつながりも深まってきたと強調しました。習主席は、異なる社会制度を持ち、規模も異なる国同士であっても、友好的な協力関係を築ける「モデル」になっていると述べ、両国関係をさらに高い水準へ引き上げる考えを示しました。
政治的信頼と「ガバナンス」の対話を強化
今回の会談では、政治面での信頼と対話の強化が一つの柱となりました。習主席は、中国とドミニカ国が次のような形で政治的なつながりを深めていく必要があると提案しました。
- 政治的相互信頼をさらに強固にすること
- 統治や行政運営に関する経験の交流を進めること
- 政府、立法機関、政党間の対話と交流を増やすこと
国家間の関係だけでなく、議会や政党レベルのやり取りを通じて、ガバナンス(統治)に関する知見を共有し合う姿勢が示された形です。
気候変動、インフラ、クリーンエネルギー…実務協力の広がり
実務面での協力では、気候変動と防災が重要なテーマとして位置づけられました。習主席は、中国がドミニカ国の気候変動への対応力や災害予防能力の向上を引き続き支援する方針を表明しました。
あわせて、次のような分野での協力拡大にも言及しています。
- インフラ整備
- クリーンエネルギー
- 医療・保健
- 農業
- 女性のエンパワーメント
- 文化、教育、観光分野での交流
特に今回は、女性リーダーが集う国際会合に合わせた首脳会談ということもあり、女性の能力強化とエンパワーメントが協力分野として明確に挙げられた点が特徴的です。
4つのグローバル・イニシアチブと「人類運命共同体」
習近平国家主席は、多国間の場での連携強化も呼びかけました。具体的には、次の4つのグローバル・イニシアチブ(構想)をともに実行していくことを提案しています。
- グローバル発展イニシアチブ(Global Development Initiative)
- グローバル安全保障イニシアチブ(Global Security Initiative)
- グローバル文明イニシアチブ(Global Civilization Initiative)
- グローバルガバナンス・イニシアチブ(Global Governance Initiative)
これらの構想を通じて、「人類が共に未来を分かち合う共同体」を築くことをめざすと述べ、国際社会の課題に対して協調的なアプローチを取る姿勢を強調しました。
また、今回の女性に関するグローバル・リーダーズ会合で得られた合意をしっかり実行し、女性の能力構築や地位向上に向けた協力を進めていく必要性も指摘しました。
ドミニカ国側は「一つの中国」の原則を再確認
バートン大統領は、中国を「偉大な友人であり、高く評価するパートナー」だと述べ、中国からの支援と誠実な友情に感謝の意を表しました。
さらに、ドミニカ国と中国は共通の価値観と志を共有しているとし、両国の関係をさらに緊密にすることで、ドミニカ国の人々により明るい未来をもたらしたいという期待を語りました。
外交面では、ドミニカ国が「一つの中国」の原則への確固たる支持を改めて表明しました。そのうえで、次のような分野で中国との協力を一層深める意欲を示しました。
- 貿易と農業
- グリーン経済と新エネルギー
- 医療・保健
- 気候変動への対応
- 人と文化の交流
バートン大統領は、ラテンアメリカと中国の協力関係をさらに前進させるためにも、ドミニカ国として役割を果たしていく考えを示しました。
「平和と安定の重要な力」としての中国
バートン大統領は、中国が現在の世界において平和と安定を支える重要な力だと評価しました。中国が掲げる「人類が共に未来を分かち合う共同体」のビジョンは、世界と発展の機会を分かち合い、グローバル・サウス(主に新興国や途上国)の連帯を後押しし、人々に希望を与えていると述べました。
また、習主席が打ち出した4つのグローバル・イニシアチブが、各国が平和共存と共通の繁栄を実現するための道筋を示していると評価しました。ドミニカ国としても、中国と協力して一方的な行動や覇権主義に反対し、途上国の共通利益を守っていく意思を表明しています。
なぜこの会談が注目されるのか
今回の習近平国家主席とバートン大統領の会談は、単に二国間の友好を確認する場にとどまりませんでした。気候変動、防災、クリーンエネルギー、女性のエンパワーメントといったテーマは、多くの国々に共通する課題です。
特に、
- 気候変動や自然災害への対応力を高める南南協力の一例であること
- 女性リーダーが国際会合と首脳外交の両面で存在感を示していること
- ラテンアメリカと中国の連携をさらに深める動きの一環であること
といった点で、グローバルな視点からも注目されます。
大国と小さな国が互いを尊重しながら協力の幅を広げていく今回の会談は、今後の国際ニュースの中で、気候、開発、ジェンダー平等などをめぐる議論にも影響を与えていく可能性があります。
Reference(s):
cgtn.com








