ペルー人農業技師、中国雲南でブルーベリー栽培に挑む
農業技術と国際ニュースの現場で、ペルー出身の若者が中国のブルーベリー産地づくりに挑戦しています。中国南西部・雲南省で働く農業技師マルセロ・ベルガライさんの歩みは、グローバル時代のキャリアと食のつながりを映し出しています。
ペルーから中国南西部へ:ブルーベリーがつないだキャリア
マルセロ・ベルガライさんはペルーの農業技師で、2015年に大学を卒業した後、チリ系のベリー類(木の実)企業に入社しました。
約8年前の2017年、ベルガライさんは初めて中国を訪れ、大学で1年間、中国語を学びました。この経験が転機となり、その後のキャリアの舞台を中国に求めるようになったとされています。
その後、彼は勤務先企業の雲南省プロジェクトに参加し、中国南西部・雲南省紅河ハニ族イ族自治州蒙自市に拠点を移しました。現在は、同地にある農業技術の合弁会社ホーティフルットとジョイヴィオのブルーベリー農園で、生産マネジャーとして現場を統括しています。
雲南省蒙自市がブルーベリーに適している理由
ベルガライさんが働く蒙自市は、自然環境に恵まれ、ブルーベリー栽培に適した条件を備えているとされています。気候や土壌などの要素が、品質の高い果実づくりを支えています。
こうした環境を生かしながら、ベルガライさんとチームは、新しい栽培技術やブルーベリーの品種を導入してきました。さらに、中国市場のニーズにより合うよう、既存の品種の改良や果実の品質向上にも取り組んでいます。
中国市場に合わせた品種改良と品質向上
中国の消費者は、果物の味や見た目だけでなく、鮮度や安全性にも関心を高めています。その需要に応えるため、ブルーベリー農園では、収量だけでなく品質の安定を重視した生産が求められています。
ベルガライさんたちは、植え付けから収穫、選別に至るまでの一連のプロセスを見直し、より均一で高品質な果実を出荷できるよう工夫しているとみられます。海外で学んだ知識と、現地で蓄積した経験を組み合わせることで、中国の消費者に合ったブルーベリーづくりを目指している点が特徴的です。
若者のエネルギーとグローバルな農業協力
このブルーベリーの物語は、単なる農業ビジネスの成功例にとどまりません。若い専門人材が国境を越えて活躍し、食と農業をめぐる国際協力を具体的な形にしている事例でもあります。
ベルガライさんの取り組みは、CGTNが展開する若者企画「Act To Action」の一環として紹介されています。この企画では、APEC加盟エコノミーの若者が、自らの経験やアイデアを通じて、グローバルな課題やガバナンス(国際的なルールづくり)について発信しています。
「若者のエネルギーは、世界の発展を支える重要な原動力である」との考え方のもと、農業、環境、技術などさまざまな分野での挑戦が取り上げられており、ベルガライさんのブルーベリーづくりもその一例です。
このニュースから見えてくる問い
ペルーと中国南西部をつなぐブルーベリーのストーリーは、国際ニュースとして読むだけでなく、私たち自身の働き方や社会とのつながりを考えるきっかけにもなります。例えば、次のような視点が浮かび上がります。
- 専門性を持つ若者が、どのように国境を越えてキャリアを築いていけるのか。
- 食と農業の現場で進む国際協力が、地域の暮らしや雇用にどんな変化をもたらすのか。
- グローバルなガバナンスの議論に、現場で働く人の声をどう生かしていけるのか。
雲南省のブルーベリー畑で働く一人の農業技師の姿は、2025年の今、世界とつながるキャリアや、持続可能な食のあり方を考えるヒントを静かに投げかけています。
Reference(s):
Act to Action: A Peruvian agricultural engineer's blueberry story
cgtn.com








