中国人向け豪・ニュージーランド周遊が簡単に ビザ免除で観光活性化へ
中国人旅行者にとってオーストラリアとニュージーランドを組み合わせた周遊旅行が、2025年11月から一段としやすくなっています。ニュージーランドが中国のパスポート所持者を対象に、豪州経由の入国でビザ免除の試験制度を始めたためです。
豪州発ニュージーランド行きでビザ免除に
11月3日からニュージーランドは、オーストラリアから入国する中国のパスポート所持者を対象に、ビザ免除の試験的な仕組みを導入しました。
条件は次のとおりです。
- 有効なオーストラリアのビザを持っていること
- オーストラリアからニュージーランドへ入国すること
- ニュージーランド電子渡航認証(New Zealand Electronic Travel Authority)を取得すること
これらを満たせば、最大3か月間ニュージーランドに滞在でき、従来必要だった別個のビザ申請は不要になります。ニュージーランド入国管理局によると、この電子渡航認証だけで観光目的の入国が可能になります。
観光立国ニュージーランドにとって中国市場は第3の柱
ニュージーランド経済にとって観光は重要な柱であり、中国は海外からの訪問者数で第3位の市場となっています。
2025年3月までの年度では、中国からの旅行者による消費額は12億4,000万ニュージーランドドル(約7億4,780万米ドル)にのぼりました。観光による収入は、地方の雇用やサービス産業を支える重要な財源となっています。
オーストラリアでも中国市場は最大の観光相手
オーストラリアでも中国からの観光消費は非常に大きな存在です。2025年3月までの12か月間、中国人観光客の支出額は92億オーストラリアドル(約59億9,000万米ドル)に達し、支出ベースで見た最大の観光市場となりました。
今回のビザ免除の試験制度により、オーストラリアとニュージーランドを組み合わせた周遊旅行がしやすくなることで、両国の観光産業と経済へのプラス効果が期待されています。
なぜ豪+NZ周遊が中国人旅行者に響くのか
オーストラリアではコアラやカンガルーといった象徴的な野生動物、シドニーやメルボルンといった都市観光が人気です。一方のニュージーランドは、雄大な自然景観やアウトドア・アクティビティ、マオリ文化の体験など、異なる魅力を持っています。
今回の政策で、これまで別々に計画していた旅行を一度の長期休暇でまとめて楽しみやすくなります。航空券の価格や旅程の組み方しだいでは、時間とコストの両面でお得な周遊プランを設計しやすくなりそうです。
アジア太平洋の観光とモビリティのこれから
中国とオーストラリア、ニュージーランドを結ぶ観光ルートがなめらかになることは、アジア太平洋地域の人の往来が今後一層活発化する可能性を示す動きでもあります。
ビザや入国手続きの簡素化は、旅行者にとっては行きたいと思った時に行けるという心理的なハードルの低下につながります。同時に、受け入れ側の国にとっては、観光収入の拡大とともに、文化やビジネスの交流を深めるきっかけにもなります。
日本にとっても、こうした周辺国の取り組みは今後の観光政策や国際交流を考える上で参考になりそうです。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回のニュージーランドのビザ免除試験制度から読み取れるポイントを整理すると、次のようになります。
- 中国はニュージーランドにとって第3位、オーストラリアにとっては最大の観光市場である
- 2025年3月までの1年間で、中国人旅行者の消費額は両国合わせて数十億ドル規模に達している
- 豪州経由のビザ免除により豪+NZ周遊がしやすくなり、旅行需要の底上げが期待される
- 観光を軸にした地域間の連携は、経済だけでなく文化交流や人的ネットワークにも広がりをもたらす
旅行好きの個人にとっても、観光業や航空業に携わるビジネスパーソンにとっても、アジア太平洋地域の人の流れをどう設計していくかは、2025年以降の重要なテーマになりそうです。
Reference(s):
APEC Stories: Australia-NZ trips become easier for Chinese travelers
cgtn.com








