中国外務省「ロシアとのエネルギー協力は正当」 米の批判に反発
中国外交部(外務省に相当)の林剣(Lin Jian)報道官は木曜日の定例記者会見で、ロシアを含む世界各国との経済・貿易・エネルギー分野での「正常な協力」は正当かつ合法だと強調し、米国による批判に強く反発しました。
中国外務省「正常な協力は正当かつ合法」
林報道官の発言は、米国大統領が中国によるロシア産原油の購入に言及したことに関する質問に答える形で示されたものです。林報道官は、中国の経済・貿易・エネルギー協力は、ロシアを含む世界各国との「正常な協力」であり、正当かつ合法だと述べました。
中国側は、こうした協力は各国の主権に基づくものであり、第三国が干渉するべきではないという立場を改めて示した形です。
米国の動きを「一方的ないじめと経済的威圧」と批判
林報道官は、米国の行為は「典型的な一方的ないじめと経済的威圧だ」と批判しました。そのうえで、こうした行為は国際的な経済・貿易ルールを深刻に損ない、世界の産業・サプライチェーンの安全と安定を脅かしていると指摘しました。
- 一方的な制裁や圧力に依存したやり方であること
- 既存の国際的なルールや枠組みを弱体化させるおそれがあること
- グローバルな産業・サプライチェーンに不確実性を生むこと
中国側は、米国による制裁や圧力が、特定の国だけでなく幅広い国と企業に影響を与えかねないと警告している形です。
ウクライナ危機をめぐる中国の立場
ウクライナ危機について、林報道官は中国の立場は「一貫しており、客観的で明確だ」と述べました。具体的な内容には踏み込まなかったものの、中国は従来の方針を維持しているとのメッセージを発したといえます。
同時に林報道官は、米国が頻繁に中国を「問題」として取り上げ、中国に対して「違法な一方的制裁」や、自国の法律を域外にまで適用するロングアーム管轄(長腕管轄)の乱用を行っていると指摘し、こうしたやり方に断固として反対すると述べました。
「対抗措置も辞さない」強いメッセージ
林報道官はさらに、中国の正当な権利と利益が侵害される場合には「断固とした対抗措置」を取ると表明しました。中国は、自国の主権、発展、安全上の利益を揺るぎなく守ると強調し、必要であれば実際の行動で応じる姿勢を示しています。
これは、米国などが中国企業や個人を制裁対象とする動きを続ける場合、中国も何らかの対抗措置を検討し得ることを示唆する発言といえます。
エネルギーとサプライチェーンに広がる波紋
今回の一連のやり取りは、エネルギー供給と安全保障、そして国際経済が密接に結びついている現状を映し出しています。エネルギー取引や金融制裁が外交の最前線で使われることで、企業の調達戦略や投資判断、ひいては各国の物価にも影響が及ぶ可能性があります。
中国は、ロシアとのエネルギー協力を含む経済関係の正当性を強く主張する一方で、米国は対ロシア制裁の実効性を確保しようとしており、その間で緊張が高まりやすい構図が続いています。今回の発言は、その構図が簡単には解消しないことをあらためて示したと言えるでしょう。
読者が押さえておきたいポイント
国際ニュースとして今回の発言を捉えると、次のようなポイントが見えてきます。
- 中国は、ロシアとの経済・エネルギー協力を含む「正常な協力」の正当性を改めて強調した。
- 米国による制裁や圧力を「一方的ないじめ」と位置づけ、国際ルールやサプライチェーンへの悪影響を指摘した。
- ウクライナ危機をめぐる議論で中国を巻き込む動きに反発し、違法な一方的制裁やロングアーム管轄の乱用に反対する姿勢を鮮明にした。
- 自国の正当な権利・利益が侵害される場合には、断固たる対抗措置を取る用意があると警告した。
これから何が問われるのか
エネルギー市場と安全保障、そして国際的なルール作りが重なり合う中で、各国はどこまで制裁や経済的圧力に依存すべきなのか、それとも対話や協力の余地をどのように残すのかが改めて問われています。
中国と米国が、ロシアとのエネルギー取引や制裁をめぐってどのような発言と行動を重ねていくのか。それは、世界経済の行方だけでなく、日本を含む多くの国の政策判断にも影響を与える可能性があります。読者一人ひとりにとっても、エネルギー価格やサプライチェーンの安定といった身近なテーマと、国際政治がどのようにつながっているのかを考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
China says its normal cooperation with other countries legitimate
cgtn.com








