中国・青海省で世界最大の単一CSP発電所着工 24時間発電の仕組みとは
中国北西部の青海省ゴルムド市で、世界最大の単一ユニット集光型太陽熱発電(CSP)プロジェクトが木曜日に正式に着工しました。再生可能エネルギーとエネルギー貯蔵を組み合わせ、24時間安定して電力を供給することを目指す注目の国際ニュースです。
世界最大の単一ユニットCSP、350メガワット級プロジェクト
今回着工したのは、集光型太陽熱発電技術を手がける中国の企業コシン・ソーラーによるタワー型のCSPプロジェクトです。発電容量は350メガワットで、単一のCSP設備としては世界最大とされています。建設地は中国北西部、青海省ゴルムド市です。
総投資額は約54億4000万元(約7億6300万ドル)で、中国本土で開発されたタワー型の溶融塩熱エネルギー貯蔵技術が採用されます。溶融塩を高温で蓄熱することで、日没後や曇天時でも発電を続けられるのが特徴です。
3本のタワーで1基のタービンを動かす仕組み
施設には、太陽光を集めて熱を受け取るソーラー受熱タワーが3本建設されます。多数の鏡(ヘリオスタット)で太陽光を各タワーに集中させ、そこで溶融塩を高温に加熱します。
加熱された溶融塩は配管を通じて集められ、1基の350メガワット級蒸気タービンに熱を供給します。この方式により、複数のタワーからの熱エネルギーを一つの発電ユニットに集約し、24時間途切れない安定した電力供給を目指します。
CSP(集光型太陽熱発電)とは何か
CSPは、太陽光を直接電気に変える太陽光発電とは異なり、一度熱として集めてから発電する方式です。鏡で集光して高温の熱をつくり、その熱で蒸気をつくってタービンを回します。
熱エネルギーは、溶融塩のような媒体に蓄えることができます。これにより、日中に蓄えた熱を夜間に取り出して発電する蓄エネ機能を持つ点が大きな利点です。再生可能エネルギーの弱点とされる出力の変動を抑えやすく、電力系統の安定に貢献しやすい技術とされています。
2027年9月末の全面送電開始を目指す
このプロジェクトは、2027年9月末までに電力系統への全面的な接続を完了し、本格的な商業運転を始める計画です。計画どおり稼働すれば、年間およそ9億6000万キロワット時のクリーン電力を生み出す見込みとされています。
大量の電力を安定的に供給できる規模であり、クリーンエネルギーによって化石燃料発電を置き換える一助となることが期待されます。
中国北西部から広がるクリーンエネルギーの波
建設地は、中国北西部に位置する青海省ゴルムド市です。この地域で大規模な再生可能エネルギープロジェクトを進めることで、クリーン電力の供給力強化を図るねらいがあります。
今回のCSPプロジェクトは、中国本土で培われた溶融塩タワー技術を大規模に展開する試みでもあり、同様の技術を検討する各国や地域のエネルギー関係者にとっても参考になる事例となりそうです。
日本への示唆 再エネと蓄エネをどう組み合わせるか
日本でも再生可能エネルギーの導入拡大が進む一方で、天候による出力変動をどう補うかが大きなテーマになっています。今回のようなCSPと熱エネルギー貯蔵を組み合わせたモデルは、電源の安定性を高める一つの選択肢として注目されます。
2025年現在、世界各地でさまざまな蓄エネ技術や再生可能エネルギーの組み合わせが模索されています。中国北西部で始まった世界最大の単一ユニットCSPプロジェクトは、脱炭素とエネルギー安全保障を両立させるための一つのアプローチとして、今後の進捗が注目される案件です。
Reference(s):
World's largest single-unit solar project breaks ground in NW China
cgtn.com








