中国がEUに貿易摩擦の対話解決を呼びかけ レアアース輸出管理で緊急協議へ
中国とEUの貿易摩擦、対話での解決を呼びかけ
中国外交部の郭家坤(グオ・ジャークン)報道官は水曜日の定例記者会見で、中国と欧州連合(EU)の貿易上の対立は「対話と協議」によって適切に解決すべきだと強調しました。中国とEUは、中国のレアアース(希土類)輸出管理をめぐり、近くブリュッセルで緊急協議を行うことで合意したと報じられています。
中国外交部が示したメッセージ
郭報道官は、コメントを求められたEU欧州委員会関係者の発言に関連して、中国とEUの経済・貿易関係について次のような点を述べました。
- 中国・EUの経済・貿易関係は、本来「補完的」であり「互恵的」なものだと位置づけていること。
- EU側には、自由貿易を支持し、貿易保護主義に反対するというコミットメント(約束)を守ってほしいこと。
- すべての国の企業に対して、公平で透明性が高く、差別のないビジネス環境を提供するよう求めていること。
- 中国とEUは、市場経済の原則と世界貿易機関(WTO)のルールを尊重しつつ、対話と協議によって貿易上の意見の違いを適切に処理すべきだということ。
中国側は、対立の激化ではなくルールに基づく対話による調整を重視している姿勢を改めて示した形です。
レアアース輸出管理が焦点に
今回、緊急協議のテーマになると報じられているのが、中国によるレアアース輸出管理です。レアアースは、電子機器や電気自動車、再生可能エネルギー関連機器など、多くの先端産業に欠かせない素材として知られています。
中国とEUの間でレアアースをめぐる緊張が高まれば、サプライチェーン(供給網)や価格動向などを通じて、世界経済にも波及する可能性があります。そのため、今回の協議が「緊急」と位置づけられていること自体、双方が事態の重要性を強く意識していることを示していると言えます。
なぜ「対話」と「協議」が強調されるのか
郭報道官は、「対話」と「協議」という言葉を繰り返し用い、中国とEUの貿易摩擦は話し合いによって解くべきだと訴えました。その背景には、次のような意図が読み取れます。
- 一方的な制裁や報復措置の応酬ではなく、ルールベースの枠組みの中で解決策を探りたいというメッセージ。
- 中国とEUの経済的な結びつきが深いことを踏まえ、長期的な関係悪化を避けたいという思い。
- 自由貿易やWTOルールの尊重を前面に出すことで、自国の貿易政策の正当性を国際社会にアピールする狙い。
中国側は、EUに対しても同じく自由貿易の原則を守るよう求めることで、「貿易保護主義か、それとも開かれた市場か」という問いを投げかけています。
日本やアジアにとっての意味
中国とEUの貿易関係は、日本を含むアジアの経済にも少なからず影響します。とくにレアアースのような戦略的な資源をめぐる動きは、製造業やハイテク産業にとって重要なニュースです。
今回のように、大きな利害が絡む分野であっても、対話と協議を通じて解決を図ろうとする姿勢が維持されるかどうかは、今後の国際経済秩序を考えるうえでの一つの試金石になります。
「読みやすいけれど考えさせられる」ポイント
今回の動きを踏まえて、読者が考えてみたいポイントをいくつか挙げてみます。
- 貿易摩擦が起きたとき、各国はどこまで安全保障や産業政策を理由に貿易制限を行うべきなのか。
- 自由貿易の原則と、自国産業や重要資源を守る政策は、どのようなバランスで両立しうるのか。
- 日本やアジアの国々は、中国とEUの動きを見ながら、自らのサプライチェーン戦略をどう組み立てていくべきか。
中国とEUの緊急協議がどのような結果を生むのかはまだ見通せませんが、「対話で解決する」というメッセージがどこまで具体的な合意につながるのか、今後の展開が注目されます。
Reference(s):
China urges EU to resolve trade differences through dialogue
cgtn.com








