台北故宮博物院が100周年特別展 北京・紫禁城から現代へ
1925年10月10日に北京の紫禁城が初めて一般公開され、Palace Museumとして生まれ変わってから100年。2025年の今年、台北故宮博物院がその節目を祝う特別展を開き、この100年の物語に光を当てています。中国文化をめぐる国際ニュースとして、日本語でその背景を整理してみます。
紫禁城が博物館になった1925年
北京の中心部に広がる紫禁城は、明と清の歴代皇帝が暮らした巨大な宮殿群であり、今も「生きた文化遺産」として存在しています。1925年10月10日、この皇宮が初めて一般の人びとに開かれ、宮殿は博物館へと姿を変えました。
かつて皇帝だけの空間だった場所が、誰もが歩き、見て、学べる場へと転換したことは、大きな歴史的転機でした。このとき、紫禁城の博物館はPalace Museumという新しい名を得て、文化財を守り伝える公共の場として歩みを始めます。
台北故宮博物院の100周年特別展
こうしたPalace Museumの誕生から100年となる2025年、台北故宮博物院は記念の特別展を通じて、その歩みを振り返っています。
特別展の焦点となっているのは、宮殿としての紫禁城と、博物館としてのPalace Museumという二つの姿です。明清時代に皇帝が暮らした空間が、どのように一般公開され、人びとの学びの場へと変わっていったのか。そのプロセスそのものが、展示の大きなテーマになっています。
「生きた文化遺産」としての故宮を見る視点
今回の特別展が伝えようとしているのは、単に過去の栄華ではなく、建物や文化財が現在も生き続ける存在だという視点です。紫禁城は、壮麗な建築であると同時に、長い時間を経てなお人びとに開かれた場として機能し続けています。
100年前に門戸を開いたPalace Museumは、皇帝のためだけの空間だった宮殿を、多くの人が歴史と向き合う共有の場所へと変えました。台北故宮博物院での特別展は、その転換の意味をあらためて問い直す試みともいえます。
日本の読者にとってのポイント
日本からも観光や学術調査で多くの人が訪れてきた故宮は、アジアの歴史と文化を考えるうえで欠かせない存在です。今回の100周年は、次のような問いを投げかけています。
- 権力の象徴だった空間が、市民に開かれた公共空間へと変わることの意味は何か
- 宮殿を博物館にすることで、歴史の記憶はどのように保存され、語り継がれていくのか
- 100年続く博物館は、これからの100年でどのような役割を担っていくのか
日本語ニュースとしてこの動きを追うことは、アジアの文化や歴史の伝え方を、自分の言葉で考える手がかりにもなります。
台北故宮博物院の特別展は、中国の歴史と文化に関心を持つ人びとにとってだけでなく、世界各地の「博物館と社会の関係」を考えるきっかけにもなりそうです。通勤時間やスキマ時間に、この100年の物語を少し立ち止まってイメージしてみることで、自分の中の歴史観が静かに更新されるかもしれません。
Reference(s):
Taipei Palace Museum celebrates centennial with special exhibition
cgtn.com








