米国研究者が絶賛 蘇州で東西の庭園を結ぶ展覧会 video poster
米国研究者が絶賛した蘇州の東西庭園展
2025年に開かれた第2回中国博物館学会議で、中国中央美術学院の特別教授で米国出身の研究者パトリシア・ロードワルド氏が、蘇州で開催されたある展覧会について心に残る体験だったと振り返りました。
その展覧会は、蘇州の拙政園と、フランス・ジヴェルニーにあるモネの庭を結びつけたもので、東西の庭園文化をテーマにしためずらしい試みだったとされています。ロードワルド氏は、この展示が東西のあいだに対話を生み出していたと評価しました。
拙政園とモネの庭、二つの風景が出会う
拙政園は、中国の伝統的な庭園を代表する存在として知られています。一方、ジヴェルニーのモネの庭は、画家クロード・モネが自らの作品世界をつくりあげる場として整えた庭園です。
蘇州の展覧会では、この二つの庭園を一つの物語の中で並べることで、次のような見方の転換を促したと考えられます。
- 東西で異なるように見える庭園のデザインや空間の使い方を、共通点と違いの両方から眺め直す
- 自然をどのように切り取り、生活や芸術と結びつけてきたのかを比較する
- 庭を見るだけでなく、その背後にある歴史観や世界観に目を向ける
ロードワルド氏が忘れがたい展示だったと語った背景には、こうした視点の広がりがあったのかもしれません。
博物館学会議が示す、展示づくりの新しい方向性
ロードワルド氏がこの展覧会に言及した場となった第2回中国博物館学会議は、博物館や美術館をめぐる最新の議論を交わす場です。そこで具体的な展示の事例として蘇州の庭園展が紹介されたことは、次の点を示唆しています。
- 単に有名な作品を集めるのではなく、東西をつなぐ視点を持った展示が評価され始めている
- 庭園や建築、都市空間といった場所そのものをテーマにすることで、生活文化や歴史への理解が深まる
- 異なる地域や国の事例を組み合わせることが、観客に新しい学びを提供する
作品の価値だけでなく、展示の構成やストーリーそのものが、国際的な対話の質を左右する時代になっていることがうかがえます。
日本の読者にとっての庭園から学ぶ国際ニュース
今回のニュースは、一見すると美術館や庭園に関心のある人だけの話題に見えるかもしれません。しかし、2025年の今、世界各地で文化や歴史の伝え方が問われる中、次のような問いを日本の読者にも投げかけています。
- 身近な庭園や街並みを、別の国や地域の風景と組み合わせて見せると、どんな対話が生まれるのか
- 自国の文化を紹介する展示から一歩進んで、相手の文化とともに考える展示にどうつなげていけるのか
- オンライン時代に、実際の空間や庭園をテーマにした展示が、どのような体験価値を持ちうるのか
蘇州で行われた庭園展に寄せられたロードワルド氏の評価は、アジアの一都市で生まれた試みが、専門家のあいだで国際的な関心を集めていることを示しています。静かな庭園をめぐる話題ですが、その背後には、これからの文化交流や博物館の役割をめぐる大きな議論が広がっています。
Reference(s):
American scholar praises Suzhou's East-West garden exhibition
cgtn.com








