eスポーツと伝統的スポーツ LoL世界選手権S15が映す共通点 video poster
2025年のリーグ・オブ・レジェンド世界選手権(S15)が盛り上がりを見せる中、eスポーツと伝統的スポーツの共通点に注目が集まっています。国際ニュースとしても存在感を増すeスポーツを、スポーツとしてどう捉えるべきかを考えます。
S15が映し出す新しいスポーツの姿
2025年のS15は、高い賞金と世界中のトップチームが集うことで、大規模な国際競技イベントとして注目されています。観客はオンライン配信を通じて、プロ選手たちの高度な戦略とプレーをリアルタイムで見守っています。
こうした盛り上がりの一方で、eスポーツは本当にスポーツなのかという問いは今も根強くあります。しかし、実際の現場に目を向けると、そのイメージは大きく変わってきます。
バスケットボールとeスポーツ、意外なほど似た育成環境
CGTNは、陝西省バスケットボールチームの元選手・姚晨光氏と、eスポーツクラブTeam WEのCEO・張偉氏にインタビューを行い、伝統的スポーツとeスポーツの共通点を掘り下げました。
二人が強調したのは、次のような点です。
- 厳しい選手選考:才能だけでなく、継続して努力できるかどうかが重視される
- 体系的なトレーニング:年間計画にもとづき、技術・戦術・フィジカル・メンタルを総合的に鍛える
- プロフェッショナルな指導体制:コーチ、アナリスト、トレーナーがチームを支える
これは、多くの人がイメージするゲーム好きの若者が集まっているだけという姿とは大きく異なります。むしろ、バスケットボールや他の競技スポーツの強豪チームと非常によく似た環境だと言えます。
大会運営もスポーツビジネスとして成立
インタビューでは、eスポーツの大会運営が伝統的スポーツと同じように組織化されている点も指摘されています。S15のような世界選手権では、ルール制定、審判制度、選手の契約管理、リーグやトーナメントのフォーマットなどが詳細に設計されています。
これは、バスケットボールのプロリーグや国際大会とほぼ同じ構造です。観客にとってはオンライン視聴が中心である点が大きな違いですが、競技としての枠組みという意味では、eスポーツはすでに伝統的スポーツと肩を並べる段階に入っていると言えるでしょう。
見えにくいが不可欠な身体能力とメンタル
eスポーツ選手というと、長時間座ってプレーするイメージから、フィジカルはあまり必要ないのではと見られがちです。しかし、CGTNの対談が描き出すのは、その印象とは異なる現実です。
トップレベルのeスポーツ選手には、次のような能力が求められます。
- 瞬間的な判断力と反応速度
- 長時間にわたって集中力を保つスタミナ
- プレッシャーの中でも冷静さを失わないメンタルの強さ
これは、激しい身体接触や持久力が求められるバスケットボール選手と性質こそ異なるものの、心身を極限まで追い込むという点では共通しています。両者とも、日常生活の多くをトレーニングや試合に捧げるという意味で、大きな犠牲を払っているのです。
共通するコアは競争心・チームワーク・勝利への執念
姚氏と張氏が何よりも強調したのは、伝統的スポーツとeスポーツを貫く共通の核心です。
- 勝ちたいという揺るがない競争心
- 役割分担を理解し合うスムーズなチームワーク
- 逆境でもあきらめない、勝利への執念
この競技者としてのマインドセットは、競技の種目が違っても変わりません。バスケットボールのコートでも、eスポーツのステージでも、選手たちの目指すところは同じです。
ただの遊びから競技へ──変わるeスポーツの見え方
S15が世界中の視聴者を魅了するいま、eスポーツは単なるデジタルな娯楽ではなく、伝統的スポーツと同じ土台に立つ競技としての姿をはっきり示しつつあります。
私たちがこれから問われるのは、スポーツとは何かという定義そのものかもしれません。球技かどうか、屋外か屋内かといった形式ではなく、次のような視点からeスポーツと伝統的スポーツを並べて見ることができます。
- 高度な技術と戦略が必要か
- 厳しいトレーニングと犠牲を伴うか
- ルールにもとづく公平な競争か
- 観る人の心を動かすドラマがあるか
2025年のリーグ・オブ・レジェンド世界選手権S15をきっかけに、eスポーツをめぐる議論はさらに深まっていきそうです。次にハイライト動画や試合配信を見るとき、これはどんな意味でスポーツなのかと一度立ち止まって考えてみると、新しい発見があるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








