国連中国語デーで初演 Ode to Peaceが届ける平和のメッセージ video poster
ニューヨークの国連本部で行われた国連中国語デーの場で、中国の作曲家による楽曲「Ode to Peace(平和頌歌)」が初演されました。音楽から平和やグローバル・ガバナンスを考える、静かだが力強い試みです。
国連本部に響いた「Ode to Peace」とは
「Ode to Peace」は、交響詩の第三楽章にあたる「Voice of Humanity」という楽章として作られた平和のための音楽作品です。作曲は中国の作曲家 Luo Wei さん、歌詞は Xu Nuo さん、そして歌唱は若手歌手の Zhou Shen さんが担当しました。
この楽曲は、今年、ニューヨークの国連本部で開かれた国連中国語デーの行事で初演されました。国連の会議場に響く音楽として、世界各地から集まった参加者に「平和」へのメッセージを届けたかたちです。
キーワードは「調和・和合・平和」
「Ode to Peace」は、「調和」「和合」「平和」という価値を中心に据え、中国文明の要素を取り入れながら構成されています。メロディーや歌詞を通じて、異なる文化や背景を持つ人々が一緒に生きる「共通の家」を築こうと呼びかけています。
作品が強調するのは、「一人ひとりの善意の力は弱く見えても、真摯で強い」というメッセージです。目に見える大きな変化ではなくても、小さな善意が積み重なることで社会を動かす力になる、という考え方が込められています。
- 調和:異なる文化や価値観が対立ではなく共存する状態
- 和合:分断ではなく、対話を通じてつながり合うこと
- 平和:戦争がないだけでなく、互いを尊重できる日常のあり方
タイトルに込められた「メロディー・オブ・ピース(平和の旋律)」は、そのような善意の「さざ波」が世界に広がっていくイメージとも重なります。
国連の平和イニシアチブへの音楽からの応答
この作品は、国連が掲げるさまざまな平和イニシアチブへの一つの応答でもあります。政策や外交だけでなく、文化や芸術を通じて平和を語ることで、より多くの人に届くメッセージにしようとする試みといえます。
なかでも注目されるのが、中国の音楽家たちが国際舞台で果たそうとしている役割です。「Ode to Peace」は、中国の音楽家が国連という場で、平和や協力の価値を共有しようとする姿を象徴的に示す作品だと見ることができます。
音楽が開く「グローバル・ガバナンス」への入り口
この楽曲は、グローバル・ガバナンス(国境を越える課題に、国や国際機関、市民が協力して取り組む考え方)にもつながるメッセージを持っています。政治や外交の専門用語で語られがちなテーマに、音楽という分かりやすい入り口を用意しているともいえます。
言葉や制度の違いを越えて、メロディーや歌声を通じて平和への思いを共有することは、国際社会の信頼を少しずつ積み上げる作業でもあります。国連本部でこのような作品が演奏されること自体が、「文化もまた国際協力の一部である」というメッセージになっています。
SNS時代の私たちに投げかけられた問い
「一人ひとりの善意は弱く見えても、真摯で強い」というフレーズは、SNSで日々情報を受け取り、発信する私たちにも向けられたメッセージのように響きます。
たとえば、次のような小さな行動が「平和のさざ波」として広がるかもしれません。
- 意見が異なる相手に対しても、まずは話を聞き、落ち着いた言葉を選ぶ
- 対立や分断をあおる投稿ではなく、対話や理解を促す情報をシェアする
- 国際ニュースや文化イベントをきっかけに、身近な人と世界のことを話してみる
「Melody of Peace, Ripple of Action(平和の旋律が、行動の波を起こす)」というイメージの通り、音楽はただ聴いて終わるものではなく、私たちの態度や行動を静かに変えていく力を持っています。
ニュースとしての意味をどう受け止めるか
「Ode to Peace」は一見すると文化ニュースですが、国連本部という場で初演されたことを考えると、国際ニュースとしての側面もはっきりと見えてきます。
多くの課題を抱える世界のなかで、各国の音楽家が国連や国際機関とともに平和をテーマにした作品を発表することは、「対立ではなく対話を」というメッセージの発信でもあります。
私たちが日本語で国際ニュースに触れるとき、このような文化的な動きにも目を向けることで、世界を見る視野は少しずつ変わっていきます。忙しい毎日のなかで、「Ode to Peace」に込められた静かな問いかけに耳を傾けてみることは、自分自身のものの見方を更新する小さなきっかけになるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








