中国国際輸入博覧会で李強首相が示した3つのメッセージ
中国の李強首相が、水曜日に開幕した第8回中国国際輸入博覧会(CIIE)と虹橋国際経済フォーラムの開幕式で基調演説を行いました。本記事では、この国際ニュースのポイントを、日本語で分かりやすく整理します。
CIIEが映し出す中国市場の魅力
李首相は、中国国際輸入博覧会を世界経済が中国経済に流れ込む「河口」であり、中国と世界をつなぐ重要な「橋」だと表現しました。今年のCIIEでは出展企業の数が再び過去最多を更新し、中国の超大規模市場の活力とダイナミズムが改めて示されたと強調しています。世界各地の企業にとって、中国市場への入り口としてのCIIEの存在感が一段と増していることがうかがえます。
グローバル貿易を守るための3つの原則
演説の中で李首相は、減速する世界経済や深刻化する紛争を背景に、国際貿易を守るために重視すべき原則として、互恵、正義、ガバナンス改革の3点を挙げました。
1. 互恵と共通利益の重視
第一に掲げたのは、各国が平等と互恵を貫き、正当な共通利益の基盤を強化することです。世界経済の減速や世界各地での対立が深まるほど、互いに利益を分かち合う協力と自由貿易を堅持し、開発を通じて矛盾や問題を解決していく必要があると訴えました。
2. 国際的な公平と正義の擁護
第二に、道義的な正しさを重んじ、国際社会の公平と正義を真に守ることの重要性を強調しました。今日の世界では、全ての国の未来と運命が密接に結びついているとして、各国が義と利のバランスを取りながら、苦楽を共にし、互いに助け合う姿勢が求められると指摘しました。
3. ガバナンス改革とルールづくりの推進
第三に、国際経済・貿易のルール体系を改革・改善し続ける必要性を挙げました。李首相は、中国が各国と共に国際貿易分野でのグローバル・ガバナンス・イニシアチブを積極的に実行し、世界貿易機関(WTO)を中核とする多角的貿易体制の改革と改善を進める用意があると述べました。これは、既存の枠組みを維持するだけでなく、時代に合ったルール作りに関与していくという姿勢を示すものといえます。
中国の戦略: 高品質な発展と高水準の開放
李首相は、中国共産党中央委員会第20期第4回全体会議で第15次5カ年計画の勧告が承認され、今後の中国の経済・社会発展により大きな確実性がもたらされたと説明しました。その本質は「発展の確実性」と「開放の確実性」の二つに集約されるとしています。
発展の面では、中国は今後も経済発展を中心的な任務と位置付け、高品質な発展を推進することに力を注ぐと表明しました。世界経済の成長に対しても、新たに重要な貢献をしていく考えです。
開放の面では、中国は高水準の対外開放を揺るぎなく推し進め、制度面での開放を着実に拡大するとしています。さらに、サービス分野でのより大きな開放に向けたパイロット事業を進めることで、開放のモデルケースづくりにも取り組む方針です。現代化に向けて歩みを進める中国の存在が、世界にさらなる安定とポジティブなエネルギーをもたらすと強調しました。
今回のスピーチは何を示しているか
今回の中国国際輸入博覧会でのスピーチは、中国市場の開放姿勢と、国際貿易ルールづくりへの積極的な関与をあらためて打ち出す内容となりました。
国際社会や企業にとっては、次のような点が今後の注目材料となりそうです。
- CIIEを通じた中国市場へのアクセス機会の拡大
- WTOを軸とした多角的貿易体制の改革の行方
- 高品質な発展と高水準の開放が世界経済にもたらす影響
国際ニュースとしての中国の動きをウォッチするうえで、今回の演説は、中国がどのような原則と戦略で世界経済と関わろうとしているのかを読み解く手がかりになります。日本を含む各国の読者にとっても、自国の経済やビジネスとの接点を考えるきっかけとなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








