中国とブラジル、「共有未来の共同体」を一段と深化へ 丁薛祥副総理が呼びかけ
中国の丁薛祥(てい・せつしょう)副総理がブラジル北部の都市ベレンでブラジル大統領府官房長官のルイ・コスタ氏と会談し、中国とブラジルの関係を長期的・戦略的な視点からさらに発展させ、両国で「共有未来の共同体」を着実に築いていく方針を示しました。
国際ニュースとしても注目されるこの動きは、2026~2030年を対象とする第15次五カ年計画の策定が進むなかで、中国とブラジルという大国同士がどのように協力を深めていくのかを示すものです。
ベレンで確認された「関係史上で最良の時期」
会談は現地時間の水曜日、ベレンで行われました。丁副総理は、中国はこれまでも一貫して、ブラジルとの関係を戦略的かつ長期的な視点から位置づけてきたと強調しました。そのうえで、今後もブラジルと協力し、中国・ブラジル間の「共有未来の共同体」づくりを着実に前進させていく意欲を示しました。
続けて、両国首脳の戦略的な指導のもとで、両国の発展戦略の連携が順調に進み、さまざまな分野の協力が豊かな成果を上げていると評価。中国とブラジルの関係は「歴史上で最も良い時期」に入っているとの認識を示しました。
共有未来の共同体と第15次五カ年計画
丁副総理はさらに、中国共産党中央委員会第20期第4回全体会議で、2026年から2030年を対象とする第15次五カ年計画の勧告が採択されたことに言及しました。この計画は、中国の今後の発展に向けたトップレベルの設計と長期的な戦略を示すものであり、中国とブラジルの実務協力を一段と深める新たな機会になると位置づけています。
丁副総理は、中国とブラジルが次のような形で関係を強化すべきだと呼びかけました。
- それぞれの近代化への道のりで、互いに信頼できるパートナーとなること
- 発展戦略の連携をさらに高めること
- 重要分野での協力を効率的かつ実務的に推進すること
- 両国の共通の発展と振興を、より良く支えていくこと
南米地域枠組みとの連携強化も視野に
丁副総理は、ブラジルが南部共同市場(メルコスル)や中南米カリブ諸国共同体(CELAC)で重要な主導的役割を果たしている点を高く評価しました。そのうえで、中国はブラジルと連携し、中国とメルコスル、中国とCELACとの関係をより一層発展させたいと述べました。
こうしたメッセージは、中国とブラジルの二国間関係にとどまらず、南米地域全体との協力を視野に入れたものです。2025年現在、グローバル・サウスと呼ばれる新興国・途上国の間で、地域を越えた連携が進んでいる流れとも重なります。
ブラジル側の評価:暮らしを支える協力への期待
ブラジル側のルイ・コスタ官房長官は、両国の人々の間には緊密なつながりがあるとしたうえで、ブラジルの人々の間で、中国との協力がブラジルの経済発展や生活水準の向上に貢献し、人々の幸福を高めてきたという認識が強まっていると述べました。
ブラジルの人々は中国を信頼できるパートナーと見なしており、中国との戦略的協力をいっそう深めることを支持していると強調しました。ブラジルとしても、両国首脳がこれまでに得た重要な共通認識を着実に実行に移し、重要分野での協力を加速させ、人文(ひとと文化)交流を強化することで、中国とブラジルの「共有未来の共同体」の構築を新たな段階に引き上げたい考えです。
なぜ今、この中国・ブラジル関係の動きが重要なのか
国際ニュースとして見たとき、このベレンでの会談は、二つの大国がそれぞれの長期的な発展計画をどう結びつけていくのかを示す象徴的な出来事です。中国は第15次五カ年計画を通じて中長期の成長戦略を描き、ブラジルもまた自国の近代化と社会の底上げを進めようとしています。
両国が「共有未来の共同体」という言葉で協力の方向性を共有しようとしていることは、エネルギー、インフラ、産業、文化交流など、幅広い分野での連携拡大につながる可能性があります。こうした動きは、世界経済や国際秩序のあり方を考えるうえで、2025年以降の重要な流れの一つといえます。
中国とブラジルの関係が「歴史上で最も良い時期」にあるとされる今、その具体的な中身がどのような協力として形になっていくのか。今後の交渉やプロジェクトの進展を追うことで、両国だけでなく国際社会全体の変化も見えてきそうです。
Reference(s):
Vice premier urges deeper China-Brazil community with shared future
cgtn.com







