中国・西安で第13回グローバル動画メディアフォーラム グローバルサウスメディア連携が本格始動 video poster
中国北西部・陝西省の省都、西安で「グローバルサウスメディアパートナーズメカニズム発足会議」と「第13回グローバル動画メディアフォーラム」が開催され、約40の国と地域から300人以上の関係者が集まりました。グローバルサウス諸国を中心に、メディア協力を本格的に進めていく新たな枠組みが動き出しています。
西安で開かれた国際ニュースイベントの概要
2025年、陝西省西安市で木曜日に、「Global South Media Partners Mechanism Inauguration Meeting(グローバルサウスメディアパートナーズメカニズム発足会議)」と「第13回 Global Video Media Forum(グローバル動画メディアフォーラム)」があわせて開かれました。会場には、国際機関やメディア機関のトップ、さらに中国に駐在する各国の大使館関係者など、40以上の国と地域から300人を超えるゲストが参加しました。
このフォーラムは、動画を中心とした国際メディアの連携と協力をテーマにした場であり、今回は特に「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国のネットワークづくりが前面に出た形となりました。
各国首脳から寄せられた祝辞
フォーラムには、複数の国の首脳から祝辞が寄せられたことも注目点です。パキスタンの Asif Ali Zardari 大統領、スリランカの Anura Kumara Dissanayake 大統領、ウルグアイの Yamandu Orsi 大統領が、それぞれ書簡で祝意を表明し、会議とフォーラムの成功を願うメッセージを送りました。
直接の対面参加ではないものの、国家のトップがわざわざメッセージを寄せたという事実は、このメディアフォーラムが単なる業界イベントにとどまらず、国際関係の文脈でも意味を持ち始めていることを示しています。
グローバルサウスメディア連携とは何か
今回の会議のキーワードになっているのが「グローバルサウス」と「メディアパートナーシップ」です。グローバルサウスとは、一般にアジア、アフリカ、ラテンアメリカなどを中心とした新興国・途上国を指す言葉で、近年、経済や人口だけでなく、国際世論や情報発信の面でも存在感を高めています。
従来、国際ニュースや映像コンテンツの「発信拠点」は、一部の先進国メディアに集中しがちでした。今回のメカニズム発足は、そうした構図を補完し、より多様な地域からの視点や物語を世界に届けようとする動きの一つと見ることができます。
なぜ今、グローバルサウスのメディア協力なのか
背景には、いくつかの流れがあります。
- 動画・SNS時代の加速:ニュースの消費は、テレビからスマートフォン、そしてショート動画やライブ配信へと急速にシフトしています。
- 情報発信の多極化:一部地域のメディアだけで世界の物語を語る時代から、多地域・多言語で情報が発信される時代へ移行しつつあります。
- グローバルサウスの存在感:気候変動、エネルギー、開発など、多くの国際課題でグローバルサウス諸国の役割が増しています。
こうした流れの中で、各国のメディアが連携してコンテンツを制作し、互いのニュースを共有する枠組みづくりは、自然な流れとも言えます。
フォーラムで発表された「複数の成果」
会場では、「メディア協力に関する複数の成果」が公表されたとされています。詳細は現時点で限られていますが、少なくとも以下のような方向性がうかがえます。
- ニュース動画やドキュメンタリーなど、映像コンテンツをめぐる協力の強化
- メディア機関同士のネットワーク構築や人材交流の促進
- 国際機関や各国大使館も含めた多層的な対話の枠組みづくり
重要なのは、こうした「成果」が一度きりのイベントで終わるのか、それとも継続的なプロジェクトや共同制作につながっていくのかという点です。今後の具体的な動きを追う価値があります。
フォーラムの主なポイントを整理
今回の国際ニュースイベントで押さえておきたいポイントを、簡潔に整理します。
- 場所:中国北西部・陝西省西安市で開催
- イベント:
- Global South Media Partners Mechanism 発足会議
- 第13回 Global Video Media Forum(グローバル動画メディアフォーラム)
- 参加者:
- 40の国と地域から300人以上が出席
- 国際機関やメディア機関のトップ、在中国の各国大使館関係者など
- 各国首脳の祝辞:
- パキスタン大統領 Asif Ali Zardari 氏
- スリランカ大統領 Anura Kumara Dissanayake 氏
- ウルグアイ大統領 Yamandu Orsi 氏
- 成果:メディア協力に関する複数の成果が公表されたとされています
日本の読者にとっての意味
日本にいる私たちにとって、このニュースは一見すると「遠い国のメディアイベント」のように思えるかもしれません。しかし、いくつかの点で無関係とは言えません。
情報の多極化が進む時代にどう向き合うか
国際ニュースの発信源が多様化すればするほど、私たちのニュースフィードに流れ込む情報の量も、視点も増えていきます。グローバルサウスを含む各地域のメディアが連携を強めれば、これまで日本語ではあまり触れられてこなかった地域の現場カットやストーリーが、今後ますます紹介されていく可能性があります。
その一方で、どの情報を信頼し、どう比較し、どう自分なりに解釈するかという「情報リテラシー」の重要性も増していきます。情報の多極化は、私たち一人ひとりの「読み解く力」を試す時代でもあります。
SNS時代の「物語」の競争
動画やショートクリップが中心となる現在のSNS環境では、「どの国・どの地域の視点が、どのような物語として世界に届くか」が大きな意味を持ちます。フォーラムで議論されたようなメディア協力は、ニュースを超えて、文化や価値観、社会のイメージを形づくるプロセスにも関わってきます。
日本のニュース利用者としては、特定の地域からの視点だけでなく、多様な地域からの発信をバランスよく受け取り、自分の中で比較しながら考えることが、これまで以上に大切になっていきそうです。
これから注目したいポイント
今回の西安でのフォーラムは、グローバルサウスと中国を含む各国メディアの協力を可視化する場となりました。今後、注目したいのは次のような点です。
- 実際にどのような共同番組・共同制作プロジェクトが動き出すのか
- 参加した40の国と地域のメディアが、どの程度継続的なネットワークを構築するのか
- 国際機関や各国大使館が、情報発信や対話の場としてこの枠組みをどう活用していくのか
ニュースの「作り手同士」がどのように手を結び、どのような物語を世界に届けていくのか。その変化を追いかけることは、国際ニュースを日本語で読み解くうえでも、大切なヒントになっていくはずです。
Reference(s):
cgtn.com








