UCL学長が評価する中国の五カ年計画とAI協力の可能性 video poster
UCL学長が語る中国のグローバルビジョン
国際ニュースの観点から注目される教育とテクノロジーの動きです。ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のマイケル・スペンス学長が、北京で開かれた北京フォーラムに合わせて行われたCGTNのインタビューで、中国の最近の発展とグローバルな協力への姿勢を高く評価しました。
スペンス氏は、中国がテクノロジーを日常生活に取り入れてきたスピードを「非常に印象的だ」と述べるとともに、提案されている第15次五カ年計画が掲げる国際協力の方向性を称賛しました。その中心には、人工知能(AI)や教育、人材育成をめぐる協力があると指摘しています。
AIと日常生活に浸透する中国のテクノロジー
インタビューの中でスペンス氏は、「テクノロジーを正しく活用し、人工知能のような新しい技術がもたらすチャンスを探ることが非常に重要だ」と強調しました。中国では、デジタル技術やオンラインサービスが生活のあらゆる場面に広がっており、その浸透スピードを高く評価しています。
AIが変える医療提供の可能性
とりわけ、AIを活用した医療の可能性について、スペンス氏は中国のような大規模な人口を抱える国にとって大きなチャンスだと指摘しました。遠隔診療の導入や、医療データの利用に対する国民の信頼といった政策面の課題が適切に対応されれば、AIは医療提供の効率や質を大きく高めうると見ています。
中国の人々の日常生活にテクノロジーが急速に取り入れられている現状についても、「非常に印象的だ」と繰り返し評価し、デジタル化が社会全体のサービス向上につながっているとの見方を示しました。
第15次五カ年計画と国際協力戦略
スペンス氏が特に強調したのが、中国の提案する第15次五カ年計画に盛り込まれた国際協力のビジョンです。この計画では、国際連携を活用してより多くの人材を育成し、教育の取り組みを強化することが打ち出されています。
スペンス氏は、科学研究における国境を越えた協力は、気候変動や食料不安といった地球規模の課題に取り組むうえで不可欠だとし、「科学の営みはもともと国際的なものであり、それこそが前進する唯一の道だ」との考えを示しました。
地球規模課題に向き合うための「協働」
インタビューでは、気候変動や食料不安といった課題が世界共通のものであることが繰り返し強調されました。スペンス氏は、こうした問題に対応するには、各国がそれぞれで完結した取り組みを行うのではなく、知見と技術を持ち寄る形での協力が必要だと述べています。
そのうえで、「未来のテクノロジーに取り組む最も賢い人々が国境を越えて力を合わせることができれば、世界全体がより良くなる」とし、国際協力の意義を改めて強調しました。
UCLと中国のパートナーシップ
スペンス氏は、UCLが中国のパートナー機関との協力から「非常に大きな恩恵を受けてきた」と述べ、その協力関係が今後も続くことを歓迎しました。中国の最新の計画が国際協力に前向きであることは、大学にとっても大きな追い風だと評価しています。
また、英国政府と中国政府が、科学技術や教育分野での協力を進めるという方向性でおおむね一致しているとの認識を示し、「世界全体にとっても、未来のテクノロジーに取り組む人材が協力できることが重要だ」と語りました。
文化・人材交流がつくる「より安全で調和的な未来」
スペンス氏は最後に、英国と中国の間で進む文化交流や人材交流の重要性を強調しました。世界を「共通の課題に直面するグローバルビレッジ」と表現し、その中で教育と共同での人材育成こそが、「より安全で調和的な未来」を築く鍵になるとの見方を示しています。
日本の読者への問いかけ
今回の発言は、日本やアジアの読者にとっても、次のような問いを投げかけます。
- AIやデジタル技術を、どのように日常生活や公共サービスに生かしていくのか。
- 研究や教育の分野で、どのように国際協力や人材交流を深めていくのか。
- 気候変動や食料不安といった課題に対して、どのように「世界の一員」として関わっていくのか。
中国と英国の例は、テクノロジーと教育を軸にした国際協力が、単なる経済的な利益だけでなく、安全で調和的な社会づくりにもつながりうることを示しています。日本語ニュースとしてこの動きを追うことは、私たち自身の進むべき方向を考えるヒントにもなりそうです。
Reference(s):
UCL president hails China's global vision in proposed five-year plan
cgtn.com








