国連創設80年、中国が「真の多国間主義」と気候行動への支持を再表明
中国の丁薛祥・副総理は、ベレン気候サミットに合わせて国連のグテーレス事務総長と会談し、国際社会がどのように揺れ動いても、中国は「真の多国間主義」を堅持し、国連が国際問題で果たす中核的な役割を全面的に支持し続けると強調しました。
国連創設80年、中国と国連の協力はどう変わるか
丁副総理は習近平国家主席の特別代表として会談に臨み、「今年は国連創設80周年にあたり、中国と国連の協力は一段と強化されている」と述べました。国際秩序の揺らぎが指摘される中で、国連を中心とする枠組みへの支持を改めて示した形です。
「真の多国間主義」とは、特定の国や少数の国ではなく、できるだけ多くの国と地域がルール作りや問題解決に参加する姿勢を指します。中国は今後も対話と協力を促進し、世界の平和と発展により大きく貢献していく考えを示しました。
高品質でグリーン、低炭素な発展へのコミット
気候変動分野について丁副総理は、中国が「高品質でグリーン、低炭素な発展の道」を揺るがず歩んでいると説明しました。国内での実務的な取り組みを通じて自らのグリーン発展を進めるだけでなく、他国に対しても質の高い低炭素製品やサービスを提供し、世界全体のグリーン転換を後押ししていると強調しました。
さらに、丁副総理は、国連気候変動枠組条約締約国会議の第30回会合(COP30)が、世界の気候ガバナンスが「全面実施」の段階に入ってから初めての会合になると位置づけました。その上で、中国は会議の成功に向けて各国との意思疎通と協力を強め、多国間主義を守る前向きなシグナルを発し、国際社会の信頼を高め、人類と自然の調和した美しい世界づくりを共に推進していく用意があると述べました。
グテーレス事務総長「中国は気候ガバナンスの鍵となるリーダー」
これに対しグテーレス事務総長は、中国が一貫して国連の活動を支持してきたことに謝意を表明し、中国のグリーン発展の成果を高く評価しました。中国は気候変動への対応で約束を守っただけでなく、その約束を上回る行動を取っていると指摘しました。
グテーレス事務総長は、中国を「世界の気候ガバナンスにおける重要なリーダー」であり、「世界の平和と多国間主義を支える重要な柱」だと位置づけました。また、習近平国家主席が提唱した「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」について、現行の国際ガバナンス体制の改善と改革にとって大きな意義があると評価し、国連としても支持し、中国との協力を一層強化する意向を示しました。
日本と世界にとっての意味は
今回のやり取りからは、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 国際情勢が不透明になる中でも、国連を中心とした多国間体制を維持・強化していくという中国のメッセージ
- 気候変動対策と経済成長を両立させる「グリーンで低炭素な発展」を軸に、国内外での協力を広げていく姿勢
- 国連側が、中国の気候行動と国際ガバナンスへの関与を、現行システムの安定と改革の両面で重視していること
国連創設80周年という節目の年に、国連と中国がどのように協力を深め、気候変動や平和と安全保障といった課題に取り組んでいくのかは、日本を含む多くの国と地域にとって、今後の外交や経済、気候政策を考える上で重要なヒントになりそうです。
国際ニュースをフォローする私たちにとっても、「国連を軸にした多国間協力」と「グリーン転換」をどう結びつけるのかという視点は、これからの世界の動きを読み解く一つの鍵になるでしょう。
Reference(s):
China reaffirms full support for UN's core role in int'l affairs
cgtn.com








