香港・啓徳が国家運動会の舞台に Kai Tak Sports Park の挑戦 video poster
かつて香港の空の玄関口だった啓徳空港が、いま「Kai Tak Sports Park」として生まれ変わり、第15回中華人民共和国全国運動会(National Games of China)の主要会場の一つになろうとしています。今年11月8日に公開されたプレリュード映像「Kai Tak, Raising the Game」は、この都市再開発とスポーツの物語をコンパクトに切り取った作品です。
空港から「国家運動会」のスタジアムへ
約100年の歴史を持つ啓徳は、かつて世界でも有名な都心型空港でした。その跡地に建設された Kai Tak Sports Park は、今度は飛行機ではなく、スポーツを通じた夢や挑戦を迎え入れる場所として注目されています。第15回全国運動会の開幕に合わせて、香港の新たなスポーツ拠点として本格始動します。
最新テクノロジーが支えるスポーツパーク
Kai Tak Sports Park の建設では、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)と呼ばれるデジタル建設手法が全面的に活用されています。設計から施工、運営までの情報を三次元データで一元管理することで、複雑な構造を高い精度で形にしていく試みです。
世界各地のエンジニアや設計者が連携し、開閉式の屋根を備えたスタジアムや、多機能なアリーナ、周辺の公共空間が一体となった都市型スポーツパークが整備されました。悪天候でも大会を続けられる開閉式屋根は、観客や選手の安全と快適さを両立させる象徴的な設備と言えます。
香港と大湾区をつなぐ新ランドマーク
Kai Tak Sports Park は、単なるスポーツ施設ではなく、広東・香港・マカオ大湾区(Greater Bay Area)の一体的な発展を象徴する存在として位置づけられています。「Kai Tak Sports Park は香港の新たなランドマークであり、大湾区の一体化に向けたもう一つの節目だ」とも評され、香港と周辺地域を結ぶハブとしての役割が期待されています。
国際大会を開催できるスタジアムができることで、香港の若い世代が世界レベルのスポーツに触れる機会が増え、大湾区各地から観客や選手が集まる交流の場にもなります。スポーツを通じて地域のつながりを深めるという意味で、このプロジェクトは都市開発と人と人のつながりを同時にデザインしていると言えるでしょう。
映像がとらえる香港アスリートの「決意」
プレリュード映像「Kai Tak, Raising the Game」では、香港のアスリートたちの揺るがない決意がクローズアップされています。第15回全国運動会という大舞台に向けて、日々のトレーニングに打ち込む姿や、新しいスタジアムへの期待感が映し出され、スポーツパークの巨大な構造物と人間のひたむきさが対照的に描かれています。
ドキュメンタリー Game On, Kai Tak! が描くもの
今後公開予定のドキュメンタリー作品 Game On, Kai Tak! – Road to the National Games は、そのタイトルが示す通り、Kai Tak と全国運動会との関わりを軸にした物語を描くプロジェクトです。プレリュードとなる「Kai Tak, Raising the Game」は、スポーツパークの誕生とアスリートたちの歩みを先取りして紹介する位置づけになっています。
都市再開発とスポーツが交差する「現在進行形の物語」
Kai Tak の事例は、次のような問いを投げかけています。
- 空港や港湾などの大規模インフラを、次の世代のためにどう再活用していくのか
- デジタル技術を使った建設や運営は、都市の持続可能性にどのように貢献できるのか
- スポーツイベントは、単なる競技の場を超えて、地域の一体感やアイデンティティづくりにどこまで寄与できるのか
11月8日のプレリュード公開をきっかけに、Kai Tak Sports Park と第15回全国運動会をめぐるストーリーは、2025年の今も進行中です。かつて飛行機が離着陸していた滑走路に代わって、これからはスポーツを通じて数えきれない挑戦と歓声が生まれていきます。都市の記憶を引き継ぎながら未来へと更新していくこのプロジェクトは、アジアの都市がどのように変化していくのかを考える上で、注目すべきケースと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








