習近平氏がIOC会長と会談 全国運動会と大湾区、中国のスポーツ外交
中国の習近平国家主席が、国際オリンピック委員会(IOC)のカースティ・コヴェントリー会長とトーマス・バッハ終身名誉会長と広州で会談しました。本記事では、この国際ニュースを日本語ニュースとして分かりやすく整理し、オリンピック精神や中国の全国運動会、粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)の意味を読み解きます。
広州で習主席とIOCトップが会談
会談は、広州白雲国際会議センターで日曜日の午後に行われました。IOCのコヴェントリー会長とバッハ終身名誉会長は、中国で開幕する第15回全国運動会(ナショナル・ゲームズ)の開会式に出席するために中国を訪れており、その機会に習主席と意見を交わしました。
第15回全国運動会は、現在開催中の中国最大規模の総合スポーツ大会と位置づけられています。今回の会談は、その開幕とタイミングを合わせる形で行われたものです。
オリンピック精神と「人類運命共同体」を重ねる
習主席は会談で、オリンピック精神は人類文明の重要な一部であり、「より良い世界」への人々の願いを体現していると強調しました。さらに、このオリンピック精神は、中国が掲げる「人類運命共同体(人類の未来を分かち合う共同体)」の理念と深く響き合うと述べました。
そのうえで、習主席は中国の姿勢として次の点を挙げました。
- 中国はこれまで一貫してオリンピック精神を実践し、その価値を守り、広めてきたこと
- 近年、中国とIOCはスポーツ発展の分野で互いに支え合い、多くの重要な成果を上げてきたこと
- 今後もIOCとの高い水準の協力をさらに深め、オリンピック・ムーブメントと世界のスポーツガバナンスに、より大きな知恵と力を提供していく考えであること
習主席は、今年前半にハルビンで開かれたアジア冬季競技大会に合わせた集まりや、今回の広州での全国運動会に関連する行事を振り返り、これらの場が中国とIOCの「強く緊密なパートナーシップ」を示していると位置づけました。
全国運動会と粤港澳大湾区 スポーツで示す中国式現代化
習主席は、全国運動会は中国で最大かつ最高レベルの総合スポーツ大会だと強調しました。今年の第15回大会は、広東省、香港、マカオが共同で開催しています。
その舞台となる粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)は、中国で最も開放的で経済的な活力に富む地域の一つとされています。習主席は、この地域を次のような役割を担うエリアとして発展させていく方針を示しました。
- 中国の新たな発展パターンを支える戦略的な土台
- 質の高い発展(ハイ・クオリティ・ディベロップメント)のモデル地区
- 中国式現代化を先導する先行地域
習主席は、今回の全国運動会が新たなスポーツの成果を示すだけでなく、粤港澳大湾区における中国式現代化の著しい進展を映し出す大会になるとの自信を示しました。
IOC側の評価:中国の役割と今後の協力
コヴェントリー会長とバッハ終身名誉会長は、広州を訪れ、粤港澳大湾区における中国式現代化のダイナミズムと成果を直接目にできたことへの喜びを表明しました。
両氏は、中国がオリンピック精神を積極的に体現し、オリンピック・ムーブメントに対して重要な貢献を続けていると高く評価しました。そのうえで、IOCとして中国からの長年にわたる支援に感謝するとともに、今後も協力を強化し、次のようなテーマに共に取り組んでいきたいと述べました。
- 世界的なオリンピック精神の普及
- 各国・地域の人々の連帯の促進
- 世界平和の前進
また、これから本格化する第15回全国運動会についても、華やかで成功した大会となり、中国のスポーツ発展に新たな前進をもたらすだろうとの期待を示しました。
この記事から見えるポイント
今回の会談は、スポーツが単なる競技を超え、外交や地域戦略とも深く結びついていることを改めて浮かび上がらせています。日本の読者にとってのポイントを三つに整理すると、次のようになります。
- スポーツ外交の重要性:中国とIOCの関係強化は、オリンピックを通じた国際協力や対話の場づくりにつながっています。
- 全国運動会という「国内オリンピック」:最大級の総合大会である全国運動会は、中国のスポーツ政策や地域開発の動きを知る手がかりになります。
- 粤港澳大湾区の位置づけ:広東省・香港・マカオを含む湾岸地域は、中国式現代化の象徴的なエリアとして、スポーツと経済の両面から注目されています。
オリンピック精神と「人類運命共同体」の理念を重ね合わせる今回のメッセージが、今後の国際スポーツや地域協力にどのように影響していくのか。2025年12月現在、その行方を引き続き丁寧に見ていくことが求められています。
Reference(s):
cgtn.com







