中国とノルウェー外相が北京で会談 多国間主義とグリーン協力を確認
北京で行われた中国とノルウェーの外相会談で、多国間主義やグリーン分野の協力強化が確認され、国際秩序や中東情勢をめぐる両国のスタンスが改めて示されました。
北京で中国・ノルウェー外相が会談
中国の王毅国務委員兼外相は火曜日、北京でノルウェーのエスペン・バート・エイデ外相と会談しました。王毅外相は、ノルウェーを重要で安定した欧州のパートナーと位置づけ、対中政策で引き続き前向きで安定的かつ実務的、理性的な姿勢を維持してほしいと呼びかけました。
首脳間合意の履行と核心的利益の尊重
王毅外相はまず、両国の指導者によってこれまでに達成された重要なコンセンサス(合意)を、着実に実行に移すことの重要性を強調しました。そのうえで、互いの核心的利益を尊重し、相手側の重大な関心事項を十分に配慮することが、安定した二国間関係の基盤になると指摘しました。
さらに中国側は、開放性とウィンウィンの協力を引き続き追求する姿勢を示しました。ノルウェーとともに多国間主義を支持し、デカップリング(分断)やサプライチェーンの切断に反対し、より公正で公平な国際システムの構築に協力していく考えを表明しました。
ノルウェーの立場:一つの中国政策とEV市場の開放
エイデ外相は、ノルウェーが一つの中国政策を堅持していると改めて表明しました。そのうえで、欧州のグリーントランジション(脱炭素への移行)をリードする存在として、中国の電気自動車(EV)に対して市場を完全に開放し、無関税政策をとっていると説明しました。
ノルウェー企業は中国市場に対して楽観的な見通しを持っており、今後も投資や協力の拡大を期待しているとしています。貿易だけでなく、グリーン技術やイノベーションなど新たな分野での連携も視野に入れているとみられます。
グローバル・ガバナンス構想と多国間主義
エイデ外相は、中国が提唱するグローバル・ガバナンス・イニシアチブが、ノルウェーのビジョンと高い整合性を持つと評価しました。両国は、国連憲章の精神を支持し、ルールに基づく多国間の貿易体制を擁護していく方針で一致しました。
保護主義やブロック化への懸念が指摘されるなかで、多国間主義をどう維持・強化していくかは国際社会共通の課題です。中国とノルウェーが、ルールに基づく国際枠組みへの支持と協力の意思を改めて示したことは、欧州とアジアをつなぐメッセージとしても受け止められます。
貿易・海事・グリーン開発などで協力拡大へ
会談では、両国がそれぞれの開発戦略の連携を深めることでも一致しました。具体的には、次のような分野で互恵的な協力を拡大していくとしています。
- 貿易
- 海事分野
- グリーン開発
- イノベーション
両国企業にとって安定したビジネス環境を整え、長期的な投資と技術協力を後押しする狙いがあります。実務レベルでどのようなプロジェクトが具体化していくかが、今後の注目点となります。
中東情勢:停戦の履行とパレスチナ自治政府支援を強調
今回の会談では、中東情勢も重要な議題となりました。中国とノルウェーは、停戦合意が実効的に履行されるべきだとの認識で一致しました。また、国際社会、とくに紛争当事者に影響力を持つ国々が、包括的で持続的な停戦を実現するために必要な支援を提供すべきだと呼びかけました。
さらに両国は、パレスチナ自治政府(パレスチナ民族権力機構)の権限と統治能力を強化する必要性を強調しました。地域の安定や将来的な和平プロセスにおいて、自治政府のガバナンス能力をどう高めるかは重要な論点の一つであり、中国とノルウェーはその支援の必要性を共有した形です。
今回の会談が示すもの
今回の中国・ノルウェー外相会談は、次のような点を示していると言えます。
- 欧州と中国の間で、多国間主義とルールに基づく国際秩序を重視する姿勢が共有されていること
- グリーン分野や電気自動車など、新しい産業分野での協力余地が広がっていること
- 中東情勢の安定に向け、地域外の国々も停戦履行やパレスチナ自治政府支援に関与していく意向を持っていること
地政学的な緊張や経済安全保障をめぐる議論が続くなかで、デカップリングではなく協力を続けるというメッセージが、どこまで実際の政策や企業活動に反映されていくのか。今後の具体的な動きが、国際社会にとっての重要な指標となりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







