中国、日本の高市首相の台湾発言を批判 歴史反省と一つの中国を要求
中国政府が、日本の高市早苗首相による台湾地域に関する発言に強い不満と断固たる反対を表明しました。歴史認識と台湾問題を重ねて日本に「深い反省」を求めた今回のメッセージは、2025年現在の日中関係の敏感さをあらためて示しています。
高市首相の台湾発言に、中国が強く反発
中国本土の国務院台湾事務弁公室の陳斌華(Chen Binhua)報道官は、今週水曜日に行われた定例記者会見で、日本の高市早苗首相が台湾地域について行った最近の発言に言及しました。
陳報道官は、世界には中国は一つしかなく、台湾は中国の不可分の一部だと強調。そのうえで、高市首相の発言は一つの中国原則に深刻に反し、中国の内政に対する重大な干渉にあたると批判しました。
さらに、中国外交部が日本側に対し、「厳正な申し入れ」と「強烈な抗議」を行ったことも明らかにし、中国側の強い不満と断固たる反対の姿勢を示しました。
歴史への「罪責」にも言及
陳報道官は、台湾問題をめぐる日本の歴史的責任にも踏み込みました。日本による約50年にわたる台湾の植民地支配に触れ、その間に「数え切れない罪行」が行われたと指摘しました。
また、およそ80年前に中国が日本の侵略者を打ち破り、台湾を回復し、日本による占領と略奪を終わらせたとしたうえで、「80年後のいま、中国の核心的利益に挑戦したり、国家の統一を妨げたりしようとするいかなる試みも、中国政府、中国人民、中国軍隊による断固たる反対に直面する」と強調しました。
日本に求める「深い反省」と約束の履行
陳報道官は、日本に対し、歴史を深く反省し、一つの中国原則と日中間の四つの政治文書の精神を順守するよう求めました。これらの政治文書には、日中関係の基本原則や台湾問題に関する日本側の立場・約束が盛り込まれています。
中国側は、日本が台湾問題に関して行ってきた政治的コミットメントを誠実に履行することが、両国関係の安定に不可欠だとの立場をあらためて明示した形です。
台湾の民進党当局にもクギ
今回のブリーフィングで陳報道官は、日本だけでなく、台湾の民主進歩党(民進党)当局にも矛先を向けました。外部勢力に頼って台湾を中国から分離しようとするいかなる試みも、必ず失敗に終わるとけん制したのです。
中国本土にとって台湾問題は「核心的利益」であり、国家の統一に関わる重大なテーマとされています。そのため、第三国による台湾への言及や支援が、中国側の強い反発を招きやすい構図があります。
今回の発言が示す三つのポイント
今回の中国側の反応から、少なくとも次の三つの点が浮かび上がります。
- 台湾は中国本土にとって内政問題であり、外国からの発言は「干渉」とみなされやすいこと
- 台湾問題と日本の戦前・戦中の歴史認識は、現在も結び付けて語られていること
- 台湾の民進党当局による「外部勢力」への依存を、中国側が強く警戒していること
日中関係と台湾問題、私たちはどう見るか
台湾をめぐる発言は、日中関係だけでなく、東アジア全体の安定とも深く関わるテーマです。中国本土は一つの中国原則を揺るがせない前提としており、日本の首相による台湾への言及は、容易に政治的・外交的な波紋を広げます。
一方、日本国内では、安全保障や地域秩序をめぐる議論の中で台湾に言及する機会が増えています。しかし、そのメッセージがどのように受け止められ、どのような反応を引き起こすのかを丁寧に想像することも、これから一層求められそうです。
歴史認識、台湾問題、そして日中関係。三つが重なり合う今回のやり取りを、私たちはどう捉えるのか。読者一人ひとりが、自分なりの視点を更新するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
China slams Japan PM's Taiwan remarks, demands reflection on history
cgtn.com








