香港カイタックで第15回ナショナルゲームズ 準備を率いたYeung氏の舞台裏 video poster
中国の第15回ナショナルゲームズが進行するなか、香港のカイタック・スポーツパークがラグビーセブンズやハンドボールなどの競技会場として注目を集めています。その舞台裏を支えてきたのが、香港特別行政区政府の第15回ナショナルゲームズ・オフィスを率いるYeung Tak-keung氏です。
第15回ナショナルゲームズと香港の新たな一歩
第15回ナショナルゲームズは、中国のスポーツ史において新たな節目となる大会です。香港は広東省やマカオと緊密に連携しながら、この大会を共催する形で関わっています。
香港特別行政区政府の関係者として、Yeung氏は大会全体の構想段階から関わり、香港がどのような役割を担うのかを整理してきました。香港が国家規模の総合スポーツ大会に本格的に参加することは、地域のスポーツ振興だけでなく、香港の存在感を示す象徴的な出来事でもあります。
2018年から続く水面下の準備
現在の華やかな競技シーンの裏側では、長年にわたる調整と準備が積み重ねられてきました。Yeung氏が広東省やマカオとともに「共催」というアイデアを具体的に探り始めたのは、2018年までさかのぼります。
それ以来、同氏は次のようなプロセスに深く関わってきました。
- 大会の全体構想づくり(どの競技をどの地域で実施するかなど)
- 準備体制の構築(担当部署やオフィスの設置、役割分担)
- 香港での大会イメージづくりや情報発信
- 競技当日の運営や会場管理の仕組みづくり
こうした積み重ねが、「国家のスポーツ史に新たなマイルストーンを刻む」大会づくりにつながっているといえます。
カイタック・スポーツパークが映す香港のスポーツ精神
特に象徴的な存在となっているのが、カイタック・スポーツパークです。かつて空港があったエリアに整備されたこの施設は、今大会で香港を代表する会場のひとつになっています。
第15回ナショナルゲームズでは、すでに次の競技がカイタックで行われています。
- ラグビーセブンズ
- ハンドボール
- ボウリング
さらに、フェンシング競技も予定されており、今後も大会の重要な舞台として活用されます。カイタック・スポーツパークは、単なる新しいスタジアムではなく、香港のスポーツへの情熱と誇りを体現する象徴的な場所になりつつあります。
大会後を見据えたレガシーづくり
第15回ナショナルゲームズは一時的なイベントですが、Yeung氏の視線はその先、いわゆるレガシー(大会後に残る資産)にも向いています。
カイタック・スポーツパークがもたらす効果は、主に次の三つに整理できます。
- 世界水準の大会を受け入れる力の強化
最新設備を持つ会場の整備によって、香港は今後も世界レベル、あるいは国家レベルのスポーツ大会を招致しやすくなります。 - アスリートの「ホーム」づくり
香港のアスリートが大規模な観客の前で「ホームグラウンド」と感じられる環境は、競技力の向上だけでなく、次世代の選手たちの目標にもなります。 - 住民がスポーツの力を体感できる場
大会後も、カイタックは香港の住民がスポーツを楽しみ、その力を身近に感じられる公共空間として活用されることが期待されています。
大規模イベントのためにつくった施設を、その後どう生かすのか。ナショナルゲームズを機に、香港はその問いに具体的に向き合い始めています。
歩みを記録するドキュメンタリーも制作
こうした香港のチャレンジとカイタック・スポーツパークの役割を追ったドキュメンタリー「Game On, Kai Tak! – Road to the National Games」も制作されています。
企画段階から準備、そして第15回ナショナルゲームズ本番に至るまでのプロセスを記録することで、香港がどのようにしてこの大舞台にたどり着いたのかを振り返る内容になるとみられます。スポーツ施設の建設だけでなく、人と人の調整、地域同士の連携といった「見えにくい努力」が可視化される点でも、注目される作品です。
香港のスポーツ戦略としての意味
第15回ナショナルゲームズへの参加とカイタック・スポーツパークの活用は、香港にとって次のような意味を持ちます。
- スポーツを通じた地域ブランドの強化
- 若い世代に向けた新しいロールモデルの提示(アスリートやスポーツ関連職)
- 広東省やマカオとの協力を通じた広域での交流促進
日々のニュースや金融・ビジネスの話題が注目されがちな香港ですが、スポーツという切り口から見ると、また別の姿が見えてきます。国家規模の大会に参加し、その中で自らの役割を模索していく香港の動きは、アジアの都市がこれからどのようにスポーツと向き合っていくのかを考える上でも示唆に富んでいます。
第15回ナショナルゲームズは、香港にとって単なる一大会ではなく、スポーツを通じて自らの未来像を描こうとする長い旅路の一場面と言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








