中国ニュース:張家界『アバター』の山を超えた魅力 video poster
映画『アバター』の世界を思わせる奇岩で知られる張家界(ちょうかかい)は、いまも世界の旅行者やメディアから注目を集め続けています。ただの「映える」スポットではなく、中国初の国家森林公園としての歴史や、生態系、スリル満点の体験など、多層的な魅力を持つ場所です。
『アバター』の世界を思わせる柱状の山々
張家界は、霧に包まれた無数の岩山が林立する風景で知られ、映画『アバター』の「ハレルヤ・マウンテン」のモデルとして世界的な知名度を得ました。ここにそびえるのは、石英砂岩(せきえいさがん)と呼ばれる岩石から成る柱状の峰々です。
岩山は一本一本が独立したタワーのような形をしており、緑に覆われた頂が雲の合間から顔を出します。晴れた日と霧の日とではまったく別の表情を見せるため、同じ場所でも何度でも訪れたくなる風景だと語る旅行者も少なくありません。
中国初の国家森林公園、3000の峰と800の水
張家界は、中国初の国家森林公園に指定されたエリアでもあります。およそ3000におよぶ峰と、泉や渓流、湖、滝、池など約800の水辺が点在し、まさに「山水画」の世界が広がっています。
遊歩道や観光ルートは整備されており、体力や滞在時間に応じてさまざまなコースを選ぶことができます。比較的ゆるやかな散策路から、長い階段を登る本格的なトレイルまで、自然との距離感を自分で調整しながら楽しめるのが特徴です。
森で出会う意外な「地元の住民」たち
山中を歩いていると、ときに思わぬ「地元の住民」に出会うこともあります。その代表格が、金色の毛並みが印象的なキンシコウ(ゴールデンスナブノーズドモンキー)です。
繊細な生態系を守るため、野生動物に近づきすぎない、えさを与えない、ごみを持ち帰るといった基本的なマナーが重要になります。雄大な景色を楽しみながら、その背景にある自然保護の取り組みにも思いを馳せると、旅の体験はより深いものになります。
ガラスの橋と崖のエレベーター、スリルを求める人へ
自然の静けさとは対照的に、張家界にはスリルを求める人向けのスポットもそろっています。その象徴が、谷にかかるガラス張りの大橋です。長さは約430メートル、足元にはおよそ300メートル下に広がる谷が見え、まさに「空中を歩く」ような感覚を味わえます。
さらに、断崖を一気に上り下りできるエレベーターや、度胸試しのバンジージャンプも用意されており、心地よい恐怖を求める旅行者に人気です。一方で、高所が苦手な人は、無理をせず別の展望台や散策コースから景色を楽しむ選択肢もあります。
なぜ今、張家界が世界から注目されているのか
近年、国際的なニュース番組やドキュメンタリー、ショート動画などで張家界が取り上げられる機会が増えています。SNS上では、雲海に浮かぶ岩山やガラスの橋を撮影した映像が拡散し、「一生に一度は行ってみたい場所」として語られることも多くなりました。
現地の自然環境を守りつつ観光を受け入れていくことは、地域にとっても大きなテーマです。観光地としての発展と、環境保護や地域の暮らしとのバランスをどう取るかは、張家界だけでなく各地の観光地が共通して向き合う課題でもあります。
訪れるときに意識したい3つの視点
いつか張家界を訪れるとしたら、次の3つの視点を頭の片隅に置いておくと、旅の意味が少し変わってくるかもしれません。
- 環境への配慮:ごみは持ち帰る、遊歩道から外れないなど、基本的なルールを守ることが自然保護につながります。
- 地元の暮らしへの敬意:写真や動画を撮るときは、人や生活空間が映り込む場合に配慮し、地域の文化や習慣を尊重する姿勢が求められます。
- 「映え」だけにとどまらない視点:写真に収めるだけでなく、森の匂い、風の音、岩肌の質感といった五感で風景を味わうことで、体験はより記憶に残るものになります。
2025年の今も、張家界はその独特の景観と体験価値によって、世界の人びとの想像力を刺激し続けています。日本から画面越しに眺めるだけでも、その背景にある自然や社会の物語を意識してみると、「ニュースとしての観光地」が少し違って見えてくるはずです。
Reference(s):
cgtn.com







