CMG「China Red」がミラノ冬季五輪へ 4K/8K中継車隊が北京発
通称「China Red」と呼ばれる中国メディアグループ(CMG)の4K/8K超高精細中継車隊が、今週月曜日に北京を出発し、2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪に向けてイタリアへ向かっています。大会会場の一つであるミラノのサン・シーロ・スタジアムには、2026年1月13日に到着する予定です。
巨大な「走るスタジオ」 17メートルの車体に34の作業席
CMGの中継車は、車体の長さが17メートル。現地で展開すると横幅は5.8メートルまで広がり、内部には34の作業席と5つの機能ゾーンが同時に設けられます。スイッチングコンソール(映像切り替え設備)は4K信号を最大80チャンネルまで処理できる設計で、まさに「走る巨大スタジオ」といえる構成です。
映像ディレクター、音声、テクニカルエンジニアなど、さまざまな担当者が一台の車両内で連携できることで、競技会場から国際映像を安定して送り出すことが狙いです。4Kや8Kといった高精細映像ではデータ量が大きくなるため、このような専用車隊の存在が重要になります。
2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪でのCMGの役割
CMGは、2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪の公式放映権を持つ放送機関であり、8Kの国際公共放送信号を制作する唯一のメディア組織です。今回の「China Red」中継車隊の派遣は、最先端の放送技術を大会の映像制作や信号制作に取り入れる取り組みの一環とされています。
CMGは、冬季五輪としては初めて、ショートトラックスピードスケートとフィギュアスケートの競技で国際公共放送信号を制作する予定です。世界中のテレビ局や配信サービスは、この信号を基に自国向けの番組を編成するため、CMGの技術と運用体制が国際的な視聴体験を左右することになります。
ミラノ国際放送センターに1,700平方メートルのワークスペース
CMGは、ミラノ・インターナショナル・ブロードキャスティング・センターに1,700平方メートルの作業エリアを確保し、さらに223平方メートルのセントラル・テクニカル・エリア(中央技術エリア)となる機器室も用意しています。
現地には三つのスタジオシステムが構築され、放送に必要なコア機能を一通りカバーできる体制が整えられます。「China Red」中継車隊と国際放送センターの拠点を組み合わせることで、競技会場とスタジオをシームレスにつなぎ、安定した4K/8K映像を世界に届ける狙いです。
なぜ今、超高精細の放送インフラが重視されるのか
今回の中継車隊や放送センターの整備は、一つのスポーツイベントのためだけではなく、今後の国際映像制作の方向性を示す取り組みともいえます。4Kや8Kのような超高精細映像は、スポーツの細かな表情や動きをよりリアルに伝えられる一方で、撮影から送出、配信まで膨大なデータ処理能力が求められます。
CMGが大規模な4K/8K対応の放送インフラを前面に打ち出すことは、国際スポーツイベントにおける技術競争がますます高度になっていることを映し出しています。ミラノ・コルティナ冬季五輪に向けたこうした準備は、視聴者が自宅のテレビやオンライン配信でどのような映像体験を得られるのかという問いにもつながっていきます。
北京を出発した「China Red」中継車隊が、来年1月13日にミラノへ到着したとき、4K/8K時代のスポーツ観戦はどこまで進化しているのか。大会本番での映像が、その答えの一端を示してくれそうです。
Reference(s):
CMG's "China Red" 4K/8K broadcast fleet heads to Milan Winter Olympics
cgtn.com








