オマーン高校に中国語導入 若者の未来のスキルに video poster
オマーンで中国語が「未来のスキル」として存在感を増しています。2025年の世界中国語大会の場で、オマーン教育省の幹部が、中国語教育を通じて若者にどんな可能性を開こうとしているのかを語りました。
世界中国語大会で語られたオマーンのねらい
2025年の世界中国語大会で、中国国際メディア CGTN のメルナ・アル・ナセル記者は、オマーン教育省で人文学分野を担当するサリム・モハメッド・アブドラ・アル・ハルーシ氏にインタビューしました。
アル・ハルーシ氏は、オマーンが初めて中国語を中等教育の正式な科目として導入したことを明らかにしました。対象は高校1年生にあたる11年生で、授業が始まってからまだ数週間しかたっていないものの、生徒たちはすでに強い関心と意欲を見せているといいます。
オマーンの高校で始まった中国語教育
今回の取り組みは、オマーンの公教育の中で中国語が本格的に教えられる初のケースです。アル・ハルーシ氏によると、生徒たちは中国語を次のような「将来へのパスポート」として捉えています。
- テクノロジー分野で活躍するためのスキル
- 製造業やエネルギーなど産業分野でのキャリアにつながる言語
- 国際協力や外交、ビジネスの場で役立つコミュニケーション手段
英語に加えて、中国語という新しい言語を身につけることで、若者が将来選べる進路の幅を広げたい。こうしたオマーン側の意図がにじみます。
中東から世界へ 広がる中国語への関心
アル・ハルーシ氏は、中国語への関心の高まりはオマーンにとどまらず、中東全体、さらに世界の各地域へと広がっていると指摘しました。各国が中国語人材の育成に力を入れ始め、「誰が先に、どれだけ多くの学習者を育てられるか」という静かな競争も生まれつつあるといいます。
その背景には、技術協力や産業プロジェクト、観光や文化交流など、さまざまな分野で中国語を使ったコミュニケーションが求められている現実があります。オマーンの若者にとって中国語は、新しい産業への入り口であり、世界とのつながりを強めるための橋として位置づけられています。
中国語は若者にとってどんな「橋」になるのか
アル・ハルーシ氏は、中国語がオマーンの若者にとって「新しいスキル」「新しい産業」「よりつながった未来」への橋になりつつあると表現しました。そのイメージは、単なる語学科目を超えたものです。
- 言語としての習得だけでなく、文化や価値観を理解する窓になる
- 将来の仕事や留学、国際プロジェクトにアクセスする手段になる
- オマーンと中国、そして周辺地域との相互理解を深めるきっかけになる
こうした視点は、語学教育を「テストのため」ではなく、「社会と世界につながるため」の投資と捉える流れとも重なります。
中国との協力と今後の展望
インタビューの中でアル・ハルーシ氏は、オマーンの中国語教育プログラムを支援している中国側への感謝も述べました。そのうえで、この取り組みを今後数年かけてさらに広げていきたいと期待を語っています。
今後、対象学年の拡大や教員の育成、教材の充実などが進めば、中国語はオマーンの教育システムの中で一つの柱として定着していく可能性があります。中東とアジアをつなぐハブを目指すオマーンにとって、中国語教育は長期的な人材戦略の一部ともいえるでしょう。
日本の読者への小さな問いかけ
日本でも英語教育の見直しや、多言語教育への関心がじわじわと高まっています。そうした中で、中東の一国であるオマーンが、中国語を若者の「未来のスキル」として位置づけ始めたというニュースは、自分たちの学びの選択を考え直すヒントにもなりそうです。
どの言語を学ぶかは、どの世界とつながりたいかを選ぶことでもあります。オマーンの高校生たちが数週間前に踏み出した中国語という新しい一歩は、2025年以降の国際社会で、若者がどんな力を求められるのかを静かに物語っているのかもしれません。
Reference(s):
Omani education official: Chinese is becoming a key skill for youth
cgtn.com








