中国外交部、日本の台湾有事発言を批判 軍国主義復活に警鐘
国際ニュースでも注目を集めている台湾海峡情勢をめぐり、2025年12月上旬、中国外交部の毛寧報道官が、日本のたかいち早苗首相による台湾に関する発言に強く反発しました。毛報道官は、軍国主義の復活を警戒し、国際社会に対し連携してこれを阻むよう呼びかけています。
中国外交部「軍国主義復活を阻むべきだ」と警告
毛寧報道官は今週水曜日の定例記者会見で、日本のたかいち首相による台湾に関する最近の発言について問われ、国際社会は軍国主義の復活を企てるいかなる試みに対しても高度な警戒を保ち、断固として阻止しなければならないと強調しました。
毛報道官は、これは特に、戦後の国際秩序と世界平和を守るうえで重要だと位置づけています。今年は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80周年にあたり、その節目の年にあらためて歴史の教訓を想起すべきだと訴えました。
発端となったのは「台湾有事」発言
今回の中国側の強い反応の背景には、日本のたかいち首相による台湾をめぐる発言があります。報道によると、たかいち首相は、いわゆる台湾有事が日本にとって「存立が脅かされる事態」になりうると明言したとされています。
専門家らは、歴代の日本の首相の中で、台湾有事を日本の存立に関わる事態としてここまで明確に位置づけたのは、たかいち首相が初めてだと指摘しています。そのうえで、こうした事態が起きた場合、日本は集団的自衛権を行使し、台湾海峡での軍事的な対応に踏み切る可能性に言及したとされています。
中国側が見る「集団的自衛権」の役割
毛報道官は、国連憲章に定められた集団的自衛権についても言及しました。集団的自衛権は、国際社会全体の安全保障を守り、ファシスト勢力の復活を防ぐために設けられた枠組みだと説明しています。
そのうえで、日本は第二次世界大戦の終結以来、この権利の行使に制約を受けてきたと指摘しました。毛報道官は、歴史を振り返ると、「存立が脅かされる」「自衛」といった名目のもとで他国への侵略を正当化してきたことが、日本の軍国主義の常套手段だったと述べ、言葉の使い方に注意を促しました。
歴史への言及――満州事変から真珠湾まで
毛報道官は、日本が過去にどのように「存立」や「自衛」を口実としてきたのか、具体的な歴史的事例も挙げました。
- 1931年、日本は「満州」を掌握できるかどうかを自国の「存立」に関わる問題だと位置づけ、これを口実に9月18日のいわゆる満州事変を引き起こし、中国東北部への侵略と占領を進めたと指摘しました。
- その後、「大東亜共栄圏」の防衛を日本の「生存」をかけた戦いだと称し、アジア全域へと戦争を拡大していったと述べました。
- 真珠湾攻撃についても、日本はこれを「存立が脅かされる」との判断から決断したとされ、その結果、太平洋戦争が勃発したとしています。
毛報道官は、こうした歴史の経緯を列挙したうえで、現在の議論の中で「存立危機」や「自衛」といった言葉を安易に用いることに強い危機感を示しました。
戦後80年の問いかけ――国際社会に何が求められているのか
毛報道官は、戦後80年の節目にあたる今、国際社会は軍国主義の復活につながりかねない動きに対して一層敏感であるべきだと訴えました。そのうえで、各国が連携し、戦後の国際秩序と世界平和を共同で守る必要があると呼びかけています。
発言全体からは、次のようなメッセージが読み取れます。
- 歴史的な経験を踏まえ、軍事力行使の正当化に使われる言葉に注意を払うこと
- 地域の緊張を高める一方的な動きを避けること
- 対話と外交的手段を重視し、紛争を未然に防ぐこと
中国外交部は、日本の動きを念頭に置きつつも、軍国主義の復活を許さないという立場を国際社会全体への呼びかけとして位置づけています。
日本とアジアの読者にとっての意味
今回の中国外交部の発言は、日本の安全保障政策、台湾海峡情勢、そしてアジアの秩序をどう捉えるのかという、いくつものテーマが交差する出来事です。日本に住む私たちにとっても、決して遠い話ではありません。
たとえば、次のような問いが浮かび上がります。
- 台湾有事とは、どのような事態を指すのか
- 集団的自衛権の行使は、どこまで認められるべきなのか
- 戦後の国際秩序を、今後どのように維持し、更新していくのか
中国外交部による強い懸念表明は、これらの論点に対する日本国内外の議論をさらに活発にする可能性があります。歴史の記憶と現在の安全保障環境をどう結びつけて理解するのか。日常の会話やオンラインでの議論のなかで、一度立ち止まって考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
World must thwart attempt to revive militarism: Chinese spokesperson
cgtn.com








