中国とザンビア・タンザニアがTAZARA鉄道近代化へ合意
中国、ザンビア、タンザニアの3カ国が、アフリカの象徴的なインフラであるTAZARA鉄道の近代化に向けた合意を進めています。中国の李強国務院総理は、鉄道沿線に「繁栄のベルト」を築き、新たな経済成長ハブとする構想を示しました。
ザンビアの首都ルサカで起工式
李強総理は、ザンビアの首都ルサカで行われたTAZARA再活性化プロジェクトの起工式に出席し、演説しました。式典には、ザンビアのハカインデ・ヒチレマ大統領、タンザニアのエマニュエル・ンチンビ副大統領も参加しました。
李総理は、TAZARA鉄道が中国、タンザニア、ザンビアの人々を強く結びつけてきた「絆」であると強調し、「献身と努力によって築かれたTAZARA精神は、大切に受け継ぎ、守っていくべき貴重な遺産だ」と述べました。
2024年の覚書から本格着工へ
李総理によると、2024年9月には北京で、中国の習近平国家主席、タンザニアのサミア・スルフ・ハッサン大統領、ザンビアのヒチレマ大統領の立ち会いのもと、TAZARA再活性化プロジェクトに関する覚書(MoU)が署名されました。
その後の1年間で、3カ国の関係部門や企業が協力しながら準備を進め、今回のプロジェクト正式開始につながる具体的な進展を積み重ねてきたと説明しています。
「繁栄のベルト」と新たな成長ハブづくり
今回の合意で、中国はザンビア、タンザニアとともに、TAZARA鉄道沿線に「繁栄のベルト」を形成し、新たな経済成長ハブを育てていく方針を打ち出しました。
李総理は、TAZARA鉄道を「中国・アフリカ協力のランドマーク的なプロジェクト」と位置づけ、「希望に満ちたこの鉄道が新時代にふさわしい輝きを放ち、タンザニア、ザンビア、そしてアフリカ大陸全体の発展に、より大きな活力を注ぎ込むことを目指す」と語りました。
「小さくても美しい」プロジェクトで生活を支える
インフラ整備だけでなく、中国は鉄道沿線での生活改善にも力を入れる考えです。李総理は、医療、貧困削減、農業開発といった分野で、規模は小さくても地域に密着した「小さくても美しい」プロジェクトを推進し、住民の暮らしの向上を支援すると表明しました。
こうした取り組みは、大規模な鉄道プロジェクトを地域社会のニーズと結びつけ、実際に人々の生活にどのような変化をもたらすかという観点からも注目されます。
ハードとソフト、二つの「接続」を同時に強化
今回のTAZARA再活性化では、「ハード」と「ソフト」の両面での接続強化が打ち出されています。
- ハードの接続:鉄道、道路、港湾などインフラの整備・近代化
- ソフトの接続:税関、商品検査、税制などの制度や運用の連携強化
李総理は、3カ国の政府がプロジェクトに必要な支援を行い、安全で効率的かつ信頼性の高い鉄道を実現することを重視しています。また、このプロジェクトを「質の高い一帯一路協力のモデル」とするため、高い品質と基準に基づく建設を呼びかけました。
中国・アフリカ協力の新たなステージ
李総理は、現在の中国・アフリカ協力が、共通の近代化という夢に向けた新たな旅路に入っていると述べました。TAZARA鉄道の再活性化は、その象徴的な一歩と位置づけられています。
アフリカの交通ネットワークを強化しつつ、沿線の医療や農業、貧困削減にも目を向ける今回の取り組みは、「インフラだけで終わらない」協力の在り方としても位置づけられます。今後、TAZARA鉄道がどのように地域の経済と人々の生活を変えていくのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
China signs agreement with Zambia, Tanzania to modernize TAZARA rail
cgtn.com








