国際ニュース:王毅外相が日本と台湾巡る外部干渉をけん制
中国の王毅外相はタジキスタンでの戦略対話の場で、日本の右派勢力や外部勢力による中国の台湾地域への干渉を強くけん制し、第2次世界大戦後の国際秩序を守る姿勢を改めて示しました。
王毅外相「日本の右派に歴史の車輪を逆行させない」
中国の王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は、タジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれた戦略対話の場で、日本の右派勢力と台湾地域をめぐる問題に言及しました。
王毅氏は、日本の右派勢力が「歴史の車輪を逆行」させることを中国は決して認めないと強調しました。また、外部勢力による中国の台湾地域への干渉や、日本の軍国主義の復活も断固として許さないと述べました。
タジキスタンでの初の戦略対話という舞台
今回の発言は、タジキスタンのシロジディン・ムフリディン外相との初めての戦略対話の場で行われました。タジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれたこの対話で、王毅氏は日本と中国の台湾地域をめぐる問題について、中国側の立場を改めて示しました。
「一つの中国」原則と第2次大戦の戦後秩序を強調
王毅氏はさらに、中国が関係各国と協力して「一つの中国」原則に関する国際的なコンセンサスを守り、第2次世界大戦の勝利によって得られた成果を共同で維持していく考えを示しました。
この発言からは、中国が台湾地域をめぐる問題と、第2次世界大戦後に形成された国際秩序を結びつけて捉えている姿勢がうかがえます。歴史の延長線上に現在の安全保障環境を位置づけることで、「戦後の結果」を揺るがしかねない動きに強い警戒感を示した形です。
背景に日本の高市早苗首相の台湾発言
王毅氏のコメントは、日本の高市早苗首相が台湾地域に関して最近行った挑発的な発言を受けて出たものだとされています。中国側は日本に対し、「一線を越える」行為をやめ、誤った言動を撤回するよう求めています。
日本の高市首相の発言により、台湾地域をめぐる議論が改めて前面に出る中、中国が外交の場で強いメッセージを発したことで、日中関係や台湾情勢をめぐる緊張が一段と注目されています。
中国が警戒する「外部勢力による干渉」
今回の発言で目立ったのは、王毅氏が日本の右派勢力だけでなく、「外部勢力」による中国の台湾地域への干渉全般を強くけん制した点です。中国側は台湾地域を中国の一部と位置づけており、外からの関与を「干渉」とみなしていることが言葉の選び方からも読み取れます。
今回の表現ぶりからは、中国が台湾地域をめぐる問題をきわめて重要な課題として位置づけており、軍事的・政治的な緊張を高めるような発言や行動は避けるべきだというメッセージとも受け取れます。
今回の発言から読み解く3つのポイント
今回の国際ニュースを理解するうえで、押さえておきたいポイントを3つ挙げてみます。
- 歴史認識と安全保障が結び付けられていること:王毅氏は、第2次世界大戦の「勝利の成果」と日本の軍国主義の復活への懸念を同じ文脈で語り、歴史問題を現在の安全保障環境と直結させました。
- 台湾地域をめぐる発言が日中関係の敏感な争点になっていること:高市首相の最近の発言に対し、中国側がただちに反応し、日本に自制と訂正を求めている点から、その敏感さがうかがえます。
- 「一つの中国」原則の国際的な位置づけ:中国は「一つの中国」原則を国際社会のコンセンサスだと位置づけ、その維持を各国に求めています。今回の発言は、その立場を改めて確認するものになりました。
読者が考えたい視点
歴史問題と台湾地域をめぐる問題が重なり合う形で浮上する中、日本と中国、そして周辺地域の安全保障環境をどう見ていくのかは、2025年現在も重要な問いになっています。
ニュースの一つひとつの発言の裏側には、歴史、国際法、安全保障、国内政治といったさまざまな要素が絡み合っています。今回の王毅氏の発言をきっかけに、日中関係や台湾地域をめぐる問題を、自分なりの視点で整理し直してみるタイミングかもしれません。
Reference(s):
Wang Yi warns against external forces meddling in China's Taiwan
cgtn.com








