CMG主導の科学技術イノベーション会議2025 AI+でメディアはどう変わる?
2025年、上海で開かれた「Science and Technology Innovation Conference 2025」で、China Media Group(CMG)と上海市が科学技術と産業・メディアの未来について議論しました。AIを軸にした国際ニュースとして、日本の読者にとっても注目度の高い動きです。
会議の概要:産業高度化をめざす議論の場
この会議は、CMGと上海市当局が共同で主催し、「Pioneering Sci-Tech Innovation, Inspiring a New Era of Intelligence」というテーマで開催されました。専門家や産業界のリーダーが集まり、テクノロジーがどのように産業の高度化(アップグレード)を後押しできるのかを議論するプラットフォームとなりました。
CMGが掲げる役割:「記録者・伝達者・実践者・推進者」
CMGのトップである慎海雄(Shen Haixiong)氏は、CMGは新時代の科学技術イノベーションの「記録者、コミュニケーター(伝達者)、実践者、推進者」として役割を果たすと強調しました。テクノロジーを活用してコミュニケーションを高度化し、中国の現代化の姿を発信しながら、新たな質の高い生産力の発展を後押しするという位置づけです。
さらに慎氏は、各界との協力を通じて「AI+」イニシアチブを進め、科学技術分野で強い国づくりを共に推進していく姿勢も示しました。
国内初のフルプロセスAIアニメ「The Reunion Journey」
今回の会議では、CMGによる国内初のフルプロセスAIアニメーション映画「The Reunion Journey」が初公開されました。フルプロセスAIとは、企画から制作、編集に至るまで、コンテンツ制作の全工程にAI技術を活用する手法を指します。
この作品には、メディア向けに開発されたCMGの大規模AIモデルが使われており、「再会」や「文化的なつながり」といったテーマを伝えることがねらいとされています。AIが文化や感情をどう表現できるのかを試す実験でもあり、メディアとテクノロジーの融合を象徴する取り組みと言えます。
「AI+」国際協力プラットフォームと実験場づくり
会議では、慎氏と上海市の龚正(Gong Zheng)市長が、上海の「AI+」プロジェクトに関する国際協力プラットフォームを共同で始動させました。AIを鍵として、都市や産業のイノベーションを国際的な連携のもとで進めていく構想です。
さらに、CMGは上海基盤モデルイノベーションセンターとの「共同建設プロジェクト」も打ち出しました。これは、AI生成コンテンツ(AIGC)を活用したメディア応用のためのイノベーション実験場をつくる取り組みと位置づけられています。
- フルプロセスAIアニメ映画「The Reunion Journey」の初公開
- 上海の「AI+」国際協力プラットフォームの始動
- 上海基盤モデルイノベーションセンターとの共同プロジェクト開始
- 2025年の科学技術イノベーション白書とトップ50企業ランキングの発表
発表された白書とトップ50企業ランキングの意味
会議では、2025年の科学技術イノベーションに関する白書と、この分野で注目されるトップ50企業のランキングも公表されました。どの企業が名を連ねたかは示されていませんが、科学技術と産業の「今」を示す指標として、政策立案者や投資家、企業にとっての参考材料となりそうです。
日本の読者が読み取れるポイント
今回の国際ニュースから、日本の読者が押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- メディア企業が、自らAIや基盤モデル(大規模AI)の活用をリードしようとしていること
- AIアニメ映画やAI生成コンテンツの実証を通じて、「表現」と「技術」を同時に更新しようとしていること
- 都市レベルで「AI+」の協力プラットフォームを構築し、産業の高度化をめざしていること
日本でもAIとメディア、産業の関係が問われるなか、CMGと上海市がどのように「AI+」戦略を進めていくのかは、今後の議論のヒントになるかもしれません。
Reference(s):
CMG leads the way at Science and Technology Innovation Conference 2025
cgtn.com








