新疆ホルゴスの記憶と変化 若手フォトジャーナリストが追う街の成長 video poster
中国の都市開発や地域社会の変化を伝える国際ニュースとして、新疆ウイグル自治区イリに拠点を置くフォトジャーナリスト・頼昱寧(Lai Yuning)さんの取り組みが注目されています。彼が見つめるのは、ここ数年で大きく姿を変えつつあるホルゴスという街です。
イリからホルゴスへ 「好きな街」を撮り続ける
頼さんは、中国西北部の新疆ウイグル自治区イリに暮らす写真記者です。ホルゴスという街に強い愛着を持ち、その変化を長期的に撮り続けてきました。日常的に街を歩き、住民と対話しながら、生活の手触りが伝わる一瞬を切り取っていきます。
東部・蘇州からの支援で進むインフラ整備
ホルゴスでは、東部の都市である蘇州からの支援を受けた取り組みによって、近年インフラが大きく整備されてきたとされています。道路や公共空間など、暮らしの基盤となる施設が整うことで、街の風景だけでなく、住む人たちの行動範囲や働き方も変わりつつあります。
こうした変化は、2020年代半ばの今も続いており、街の表情は日々更新されています。頼さんは、その「変わりゆく途中」の姿を残すことにこそ意味があると考えているようです。
「記憶」と「変化」をつなぐ写真
頼さんの写真には、古くから続く街角の風景と、新しく整備された施設や道路が同じフレームの中に収められることがあります。そこには、過去の記憶と現在の変化が静かに同居しています。
- 昔から変わらない市場の賑わいと、新しい建物のコントラスト
- 整備された道を行き交う若者たちの通学や通勤の姿
- 新しい施設を背景に遊ぶ子どもたちの表情
こうした情景を通じて、写真は単なる「記録」を超え、街に生きる人々の時間や感情を伝えるメディアとして機能します。
師・王民斌さんとともに描くホルゴスの物語
頼さんは、自身の作品だけでなく、師である王民斌(Wang Minbin)さんの写真も重ね合わせながら、ホルゴスの今を描こうとしています。世代の違う二人の写真を並べることで、街の変化のスピードや、そこに暮らす人々の表情の変化がより立体的に浮かび上がります。
静かな住宅街、早朝のバスターミナル、夕暮れの広場。似た場所を別々の時間に撮った写真を見比べることで、「何が変わり、何が変わっていないのか」が、言葉を介さずとも伝わってきます。
インフラ整備が広げる「ふつうの人」の可能性
ホルゴスのインフラが整うことで、街の人々の「やってみたいこと」の選択肢も増えています。移動がしやすくなり、仕事や学びの場にアクセスしやすくなることで、これまで思い描いてこなかった将来像を持ち始める人も少なくありません。
頼さんは、カメラを通してそうした「ふつうの人」の小さな変化を追いかけています。新しい職場に向かう表情、家族と過ごす週末の時間、友人と語り合う若者たち。その一つひとつが、インフラ整備という大きな変化と密接につながっています。
2025年の私たちが受け取るべきメッセージ
2025年の今、世界各地の都市で急速な変化が進んでいます。ホルゴスで起きていることは、決して遠い場所だけの出来事ではありません。私たちが暮らす街でも、インフラや景観、働き方や生活スタイルが静かに、しかし確実に変わり続けています。
頼昱寧さんと王民斌さんの写真は、そうした変化を「遠くの国のニュース」としてではなく、「自分ごと」として考えるきっかけを与えてくれます。街が変わるとき、そこに暮らす人々は何を感じ、どんな未来を思い描くのか――ホルゴスの物語は、その問いを静かに投げかけています。
ニュースを「見る」ことから始める
文字だけでは伝えきれない街の空気感や人々の表情を、写真はダイレクトに伝えます。国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、写真を通じて他地域の変化を「見る」ことは、世界の多様な現実を理解する第一歩になります。
ホルゴスの「記憶」と「変化」を記録しようとする頼さんたちの試みは、急速に変わる時代を生きる全ての人にとって、自分の足元の街を見つめ直すヒントになるはずです。
Reference(s):
cgtn.com








