香港・大埔の住宅火災 行方不明159人の無事確認、死者146人に
香港・大埔(タイポ)の住宅団地で先月発生した大規模火災をめぐり、香港警察は12月7日、行方不明とされていた住民159人の無事が確認されたと発表しました。一方で、死者は146人、負傷者は79人に上っており、香港社会に大きな衝撃を与えています。
大規模火災から約2週間 159人の無事を確認
国際ニュースとしても注目される今回の香港の火災は、11月26日に大埔地区の住宅団地「ワンフック・コート(Wang Fuk Court)」で発生しました。香港警察の「傷病者照会ユニット」を率いる曾淑賢(Tsang Shuk-yin)氏は、7日の記者会見で、当初行方不明と報告されていた住民のうち159人について、安全が確認されたと説明しました。
死者146人・負傷者79人 被害の全体像
曾氏によると、12月7日午後4時時点で、火災による死者は146人に達し、負傷者は79人となっています。この数字は、団地コミュニティにとって極めて重いものです。
100件は「所在不明」 情報不足が課題に
一方で、現在も100件が「追跡不能(untraceable)」として扱われています。曾氏は、その理由として次のような点を挙げました。
- 届け出時の情報が不完全で、本人の特定が困難
- 実際にはワンフック・コートに居住していなかったケース
- 届け出をした人が、行方不明者の正確な住所を把握していないケース
こうした事情から、警察は引き続き情報の照合を進めていますが、すべてのケースを完全に確認するには時間がかかる可能性があります。
4棟で捜索終了 建物は構造上「安全」と評価
香港当局によると、火災の被害を受けた大埔の住宅団地内にある4棟の建物では、すでに捜索活動が完了しました。専門家による点検の結果、これらの建物は構造的に安全だと判断されています。
残る範囲の捜索についても、当局は7日中に終了する見通しだとしています。被害状況の全体像が明らかになるまで、もう少し時間がかかりそうです。
1,500人超に一時住宅 被災者支援は長期戦に
香港特別行政区(HKSAR)政府の民政・青年事務を担当するアリス・マック(Alice Mak)氏は、すべての被災住民に対し、住まいを再建できるまで無料の仮住まいを提供すると述べました。
これまでに、1,500人を超える住民が以下のような一時的な住まいに移っています。
- トランジション・ハウジング(中期的な仮住まい)
- ユースホステル(若者向け宿泊施設)
- ホテルなどの宿泊施設
さらにマック氏は、すでに発表されている「1世帯あたり5万香港ドルの生活支援金」はあくまで暫定的な措置であり、今後、住民のニーズに応じて追加の支援を行う方針を示しました。
ニュースの背景にある問い 都市の「安全網」をどう作るか
今回の火災は、人口密度が高く高層住宅が多い都市でのリスクを、あらためて浮き彫りにしました。日本を含むアジアの大都市に暮らす私たちにとっても、決して他人事ではありません。
たとえば、次のような点は、日常のなかで意識しておきたいところです。
- 自宅や職場の避難経路や非常口の位置を把握しているか
- 家族や同僚と、災害時の連絡方法や集合場所を話し合っているか
- SNSやニュースアプリを通じて、現地当局の公式情報を確認する習慣があるか
国際ニュースを追うことは、遠くの出来事を知るだけでなく、自分の暮らしを見直すきっかけにもなります。香港の住民の安全と生活再建が、一日も早く進むことが望まれます。
Reference(s):
cgtn.com








