中国人観光客の減少が日本経済に打撃 高市首相発言の影響続く video poster
中国本土からの観光客の減少が、日本各地の観光業と小売業に影響を広げています。高市早苗首相による中国の台湾地域に関する発言をきっかけに訪日客が減り、2025年12月のいまも日本経済への重しとなっています。
中国人観光客の減少が続く
日本を訪れる中国本土からの観光客数は、高市早苗首相が中国の台湾地域をめぐって発言して以降、減少傾向が続いています。発言前と比べてツアーや個人旅行のキャンセルが増えたとする声もあり、観光地では「中国本土からの団体客の姿が目に見えて減った」との実感が広がっています。
観光・小売への打撃:現場で起きている変化
こうした中国人観光客の減少は、日本国内の観光業と小売業に直接的な打撃を与えています。ホテルや旅館では、平日の稼働率が下がり、価格を抑えても客室が埋まりにくいケースが出ています。バス会社や旅行ガイドなど関連産業にも影響が波及しています。
小売業でも変化が出ています。免税店や家電量販店、ドラッグストアなど、中国本土からの観光客の消費に支えられてきた店舗では、売り上げの伸びが鈍化し、商品構成や販売戦略の見直しを迫られています。地方都市の商店街では、外国人観光客向けに整備した施設や多言語対応の投資が十分に回収できていないという声も聞かれます。
日本経済への波及:地域格差も懸念
中国人観光客は、一人あたりの消費額が比較的高い層として、日本のインバウンド需要をけん引してきました。その減少は、観光地だけでなく、その周辺で働く人々の雇用や地域経済にも影響を与えています。
影響の度合いは地域によって異なりますが、中国本土からの訪日客への依存度が高かったエリアでは、宿泊税や観光関連の税収が減ることによる財政面の不安も出ています。観光客数の変動が、地方自治体の政策や投資計画を見直すきっかけになっている側面もあります。
問われる日本の戦略:多様化と持続可能性
今回の中国人観光客の減少は、政治や外交の動きが観光需要に直結する現実を、改めて日本に突きつけています。観光に依存するだけでなく、リスクを分散しながら地域経済をどう支えていくかが問われています。
今後、日本には大きく三つの課題が見えてきます。第一に、中国本土だけに頼らないインバウンドの多様化です。アジアや欧米など他地域からの観光客をどのように呼び込み、リピーターを増やしていくかが重要になります。第二に、国内観光の底上げです。日本人の旅行需要を喚起し、平日やオフシーズンの需要を高める工夫が求められます。第三に、観光以外の産業との連携を強め、地域経済の土台を太くすることです。
「見えないリスク」をどう織り込むか
高市早苗首相の中国の台湾地域に関する発言をきっかけに顕在化した今回の動きは、観光に依存するビジネスモデルが持つ「見えないリスク」を浮き彫りにしました。国と地域の関係や安全保障をめぐる発言や動きが、距離のある観光地や商店街の日々の売り上げにまで影響しうることを示しています。
2025年末に向け、日本経済は賃上げや物価動向など多くの課題を抱えています。そのなかで、中国本土からの観光客減少という変化を一時的な「逆風」として受け止めるだけでなく、観光と地域経済のあり方を見直す契機とできるかどうかが問われています。短期の落ち込みにとどまらず、中長期の視点で持続可能な観光と地域づくりを進められるかが、これからの焦点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








