スノーボードW杯ビッグエア開幕 スー・イーミンが地元張家口で優勝
FISスノーボードワールドカップ(W杯)の今季初戦となる男子ビッグエアが、中国・張家口市のゲンティンスノーパークで行われ、地元のスー・イーミン選手が合計174.50点で優勝しました。2位には同じ中国のグー・チュンユー選手、3位には日本の木俣椋真選手が入り、アジア勢が表彰台を独占しました。
スー・イーミン、予選から決勝まで圧巻の滑り
今季最初のビッグエアW杯となった張家口大会は、強い風が吹く難しいコンディションとなりましたが、2022年北京冬季五輪の金メダリストでもあるスー選手は、その中で安定した強さを見せました。
スー選手は予選を首位で通過すると、決勝でもその勢いを維持しました。3本のランのうち、異なる方向の2本のベストスコアを合計して順位が決まるルールの中で、スー選手は1本目から他選手を大きくリードします。
唯一の80点超えから、余裕のビクトリーランへ
決勝で8番目に登場したスー選手は、1本目から完璧に近いジャンプを披露しました。高回転の1980(縦1回転・横5回転半に相当する大技)にテールグラブを組み合わせたトリックをきれいに決め、86.25点をマーク。第1ラウンドで唯一の80点台という高得点でした。
続く2本目では、スイッチ姿勢(逆足スタンス)からの inward 1980を成功させ、再びラウンド最高得点となる88.25点を獲得。この2本の合計が174.50点となり、3本目を前にして早々に優勝を確実なものにしました。
金メダルを手中に収めたあとの3本目は、いわば余裕のビクトリーラン。プレッシャーから解放されたスー選手は、地元観客の声援を受けながら今季の幸先の良いスタートを締めくくりました。
グー・チュンユーが銀、木俣椋真が銅
19歳のグー・チュンユー選手が2位に入り、中国勢がワンツーフィニッシュを達成しました。若い選手がそろって結果を残したことで、中国の男子スノーボード陣の層の厚さが改めて示された形です。
日本勢では、木俣椋真選手が3位に入り表彰台に上りました。強風のコンディションの中で、リスクの高いトリックと安定感のバランスを取りながら滑りきった結果で、日本のスノーボードファンにとっても今季に期待の持てるスタートとなりました。
ビッグエアのルールと今回の見どころ
男子ビッグエアでは、選手一人につき3本のランが与えられます。そのうち、方向や構成の異なる2本のベストスコアを合計した点数で順位が決まります。同じような方向の技だけでなく、レギュラースタンスとスイッチスタンス、あるいは回転方向を変えるなど、多様な技術が求められるのが特徴です。
スー選手は、通常のスタンスからの1980と、スイッチからの1980という難度の高い2本を揃えることで、このルールの中で最も効果的な戦い方を見せました。高難度と安定性を両立できたことが、強風という不利な条件の中でも頭一つ抜けた勝因と言えます。
アジア発の冬季スポーツシーンの広がり
地元中国の選手が1位と2位、日本の選手が3位を占めた今回の男子ビッグエアは、アジアの冬季スポーツの存在感が一段と増していることを象徴する結果でもあります。
- 中国・張家口という北京五輪ゆかりの地での開幕戦
- 北京五輪金メダリストのスー選手が貫禄の勝利
- 10代を含む若手アジア選手が表彰台を独占
雪や氷の競技は、かつて欧米の選手が中心というイメージが強いものでしたが、ここ数年でアジアの選手たちが世界のトップ争いに定着しつつあります。今季のW杯シリーズや今後の世界選手権などでも、スー選手や木俣選手をはじめとしたアジア勢がどこまで飛躍するのか、注目が集まりそうです。
Reference(s):
Su Yiming tops men's big air at FIS Snowboard World Cup in Zhangjiakou
cgtn.com








