日本への渡航注意喚起で、中国のスキーヤーが国内シフト video poster
2025年11月、日本の高市早苗首相の台湾をめぐる発言をきっかけに、中国は日本への渡航注意喚起を出しました。その影響で、この冬は日本の雪山を目指していた中国本土のスキーヤーが、国内のスキーリゾートへと行き先を切り替えています。
今回のポイント
- 2025年11月、中国が日本への渡航注意喚起を発出
- 日本行きを予定していた中国本土のスキーヤーの多くが国内リゾートへ変更
- 河北省張家口市崇礼区の雲頂スノーパークではFISワールドカップも開催
先月の渡航注意喚起がもたらした変化
発端となったのは、日本の高市早苗首相による台湾に関する発言です。この発言は中国側で「友好的ではない」と受け止められ、中国は2025年11月、日本への渡航に注意を促す情報を出しました。これを機に、冬の日本行きを計画していた中国本土のスキー愛好家の間で、行き先を見直す動きが広がっています。
とくにスキーやスノーボードのハイシーズンとなる年末年始を前に、日本の北海道など海外の雪山を検討していた人たちが、国内のゲレンデへプランを変更するケースが目立っています。
本当は北海道へ…大連のスキーヤー・李暁彤さん
大連出身のスキー愛好家、李暁彤さんも、その一人です。当初は2025年11月に北海道のゲレンデを訪れる計画でしたが、最終的に選んだのは河北省張家口市崇礼区の雲頂スノーパークでした。
李さんによれば、現地の気温や雪質は期待以上で、快適なコンディションの中で滑走を楽しめているといいます。さらに2025~2026年シーズンには、国際スキー・スノーボード連盟(FIS)のフリースキー&スノーボード・ビッグエア・ワールドカップが同じ会場で開催されており、一度の旅行で自分の滑りと世界トップレベルの競技の両方を味わえることが、大きな魅力になっています。
世界大会と同じ舞台がもたらす価値
世界大会が開かれる会場で一般客も滑れることは、国内スキー市場にとって象徴的な出来事です。観客として選手の大技を間近で見たあと、同じ斜面に自分も立ってみるという体験は、スキーを「見るスポーツ」から「自分も挑戦してみたいスポーツ」へと変えていくきっかけになりえます。
こうした環境は、国内でスキーを始める人を増やすだけでなく、技術を磨きたい上級者にとってもモチベーションになりそうです。海外に行かなくても、世界レベルの大会の雰囲気に触れられることは、スキー文化の厚みを増す要素といえます。
国内リゾートへのシフトが示すもの
今回のように政治的な発言や外交上の動きが、個人の旅行先の選択に影響することは珍しくありません。日本行きの計画を国内旅行に切り替えた中国本土のスキーヤーが増えていることは、観光と国際関係の距離が近いことを改めて示しています。
一方で、雲頂スノーパークのような国内リゾートにとっては、世界大会の開催とあいまって、冬の集客を高めるチャンスにもなっています。今シーズンの動きは、中国のスキー愛好家にとって「海外で滑るか、国内で滑るか」という選択の意味合いを見直すきっかけになるかもしれません。
この冬のニュースをどう受け止めるか
李さんのように、日本行きを取りやめて国内ゲレンデを選ぶという判断は、外交的な緊張を背景にしつつも、ごく個人的で現実的な選択でもあります。安全面や移動のしやすさ、費用、そして一度きりの休暇をどう使うかという、さまざまな要素を総合して決めざるをえません。
政治と観光、スポーツは本来別々の領域ですが、現実には切り離せない場面が増えています。この冬の動きを、自分ならどのように判断するか。ニュースをきっかけに、日々の旅の選択と国際ニュースとのつながりを少し意識してみるタイミングと言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








