福建省、初の両岸「標準」条例 台湾海峡で規格の互換・相互認証を推進
中国東部の福建省で、台湾海峡を挟む両岸で製品やサービスの規格をそろえ、相互に認め合うことを進める初の地方条例が成立しました。国際ニュースとしても注目されるこの動きは、標準化をてこに両岸の経済・社会の結びつきを強めることをねらいとしています。
福建省で初の両岸「標準」条例が成立
中国本土の福建省の地方立法機関は、台湾海峡を挟む両岸で標準の互換性と相互認証を促進する条例を最近可決しました。中国本土側の窓口機関である国務院台湾事務弁公室の張弦(Zhang Han)報道官が、水曜日に開いた記者会見で公表しました。
張報道官によると、この条例はこうしたテーマを扱うものとしては初めての地方規定で、今年11月27日に可決され、2026年1月1日に施行される予定です。2025年12月時点では、施行まで残りわずかとなっています。
条例のねらい:標準化を通じた両岸協力
張報道官は、今回の条例の目的は、両岸の標準化分野での協力を後押しすることだと説明しました。条例は、台湾海峡の両側にある関連部門や産業に対し、次のような取り組みを奨励しています。
- 標準づくりのテーマを共同で選ぶこと
- 標準の研究・策定を協力して進めること
- 既存の標準を比較し、違いを明らかにすること
- 合意した標準を実際の運用やビジネスに適用していくこと
一般に「標準化」とは、製品のサイズや安全基準、技術仕様などをあらかじめ決め、関係者のあいだで共有することを意味します。両岸で標準が近づけば、企業が別々の規格に対応する負担を減らし、商品の流通やサービス提供をスムーズにする効果が期待できます。
キーワードは「互換性」と「統一性」
今回の福建省の条例は、ここ数年にわたる同省での経験や試行的な取り組みに基づいてつくられたとされています。そのうえで強調されているのが、「互換性」と「統一性」という二つのキーワードです。
互換性とは、片側で使われている標準に基づく製品やサービスが、もう片側でもそのまま、または最小限の調整で利用できる状態を指します。一方、統一性は、将来的に可能な部分から標準そのものを共通化していく方向性を意味します。
福建省としては、まず互換性を高めることで実務的な障害を取り除き、そのうえで必要な分野から段階的に統一を進めていくというアプローチを想定しているとみられます。
両岸共通市場への布石に
張報道官は、この条例の施行が「両岸共通市場」の構築に向けた意義ある一歩になるとの見方を示しました。標準が近づけば、商品やサービス、資本や人材の移動がしやすくなり、両岸の経済的な一体化が進みやすくなるためです。
また、規格や認証の違いによるコストや手続きが軽くなれば、企業だけでなく、両岸の人びとの生活にもメリットが及ぶ可能性があります。例えば、家電製品や医療機器、交通インフラなどの分野で同じ標準が採用されれば、安全性の確認がしやすくなり、利用する側の安心感も高まりやすくなります。
張報道官は、こうした取り組みが両岸の人びとの福祉の向上と、経済・社会面での一体的な発展の深化につながると強調しました。
2026年施行までに注目したいポイント
条例の施行が予定される2026年1月までに、いくつか注目したいポイントがあります。
- どの分野から具体的な共同標準づくりが始まるのか
- 企業や業界団体がどのように関わり、実務レベルでの協力が進むのか
- 福建省での取り組みが、今後の両岸関係や地域経済にどのような影響を与えるのか
今回の福建省の条例は、いわば「ルールづくりのルール」を整える動きです。実際の効果はこれからの運用次第ですが、両岸関係やアジアの経済動向に関心を持つ日本の読者にとっても、今後の展開を追っていく価値のあるテーマと言えます。
Reference(s):
East China province enacts first cross-Strait standards regulation
cgtn.com








