南アで習近平著作『The Governance of China』第5巻英語版を紹介 グローバルサウスに広がる中国の現代化論
南アフリカ・ヨハネスブルクで、習近平氏の治国理政をまとめた英語版書籍『Xi Jinping: The Governance of China』第5巻を紹介するイベントが開かれ、中国の現代化モデルやグローバルサウスの未来をめぐって活発な議論が交わされました。
ヨハネスブルクで第5巻英語版のプロモーションイベント
現地時間の水曜日、南アフリカ最大の都市ヨハネスブルクで、『Xi Jinping: The Governance of China』第5巻英語版のプロモーションイベントが開催され、約200人が参加しました。
参加者によると、第5巻は「新時代の中国の特色ある社会主義思想」の最新の展開を反映し、中国の現代化の特徴、具体的な進め方、これまでの成果を体系的に示しているといいます。あわせて、グローバルサウス各国が自国の現代化を進めるうえで参考になる視点を提供していると評価されました。
中国と南アフリカは、BRICS協力メカニズムの重要メンバーであり、グローバルサウスを代表する存在でもあります。両国は今後、現代化を進めるための10項目のパートナーシップ行動を実行し、4つの主要なグローバルイニシアチブを推進することで、グローバルサウス全体の活性化と発展、中国・アフリカの現代化という共通の夢の実現に貢献していく方針が示されました。
第5巻が描く「中国の現代化」の姿
参加者は、第5巻が中国の現代化の全体像を理解するうえで重要な資料になっていると口をそろえます。そこには、次のような要素が体系的に示されているとされます。
- 新時代の中国の特色ある社会主義思想の最新動向
- 中国式現代化の基本的な特徴と理念
- 経済成長と社会的安定をどのように両立させてきたかという実践の道筋
- その結果としての貧困削減やインフラ整備など、具体的な成果
こうした内容を通じて、急成長と格差是正、環境保護と産業発展といった難しい課題に向き合う際の考え方やアプローチを、グローバルサウス諸国が学ぶことができると受け止められています。
南アフリカ閣僚が注目する4つのテーマ
南アフリカ大統領府で計画・監視・評価を担当するマロペネ・ラモコゴパ大臣は、この書籍がカバーする主要なテーマとして、次の4点を挙げました。
- 中国の現代化の道筋:どのような構想と順序で現代化を進めてきたのか。
- 貧困との闘い:広範な貧困削減をどのような政策や仕組みで実現してきたのか。
- グローバルな開発協力:他国との協力を通じて、持続的な発展をどう支えているのか。
- 技術革新:イノベーションを原動力として、産業や社会をどう変えているのか。
ラモコゴパ大臣は、この書籍が「中国が国際的な課題をどのように解釈し、対応しているのか」を知るための貴重な窓であり、グローバルサウスにとって大きなインスピレーションになると述べました。
一帯一路と南ア国家開発計画2030のシナジー
ラモコゴパ大臣はさらに、南アフリカと中国が多国間主義を重視し、協調した行動を通じて開発を加速しようとしている点を強調しました。その文脈で特に注目されるのが、中国の「一帯一路」構想と、南アフリカの国家開発計画2030との連携です。
インフラ整備や産業高度化、人材育成などの分野で両者のシナジーを強めていくことで、南アフリカ国内の発展だけでなく、アフリカ全体やグローバルサウスのネットワーク強化にもつながると期待されています。
人を中心に、緑の発展、共同繁栄というキーワード
南アフリカ国民議会のフロリック下院議長は、この書籍が中国の将来の発展に関する包括的な青写真を提示しているだけでなく、南アフリカにとっても中国の最新の発展ビジョンや対外政策の優先課題を理解するための窓になっていると評価しました。
フロリック氏が挙げた概念には、次のようなものがあります。
- 人を中心に据えること(人民本位の発展)
- 緑の発展(環境と成長の両立を重視する姿勢)
- 共同の繁栄(格差の是正と全体の豊かさの追求)
- 人類が共通の未来を分かち合う共同体の構築
これらの理念は、現代化を進めながらガバナンス(統治能力)を強化しようとする国々にとって、重要なヒントになり得ると指摘されました。
グローバルサウスの対話の場としての意味
イベントでは、『Xi Jinping: The Governance of China』第5巻英語版の贈呈が行われただけでなく、参加者が次のようなテーマで意見を交わしました。
- 現代化の経験をどのように共有し合うか
- グローバルサウスとグローバルガバナンス(国際秩序やルールづくり)の関わり方
- 一帯一路の「高品質な協力」をどのように実現するか
今回のイベントは、中国国務院新聞弁公室、中国外文局(China International Communications Group)、在南アフリカ中国大使館が共催しました。書籍をめぐる対話を通じて、中国と南アフリカ、そしてグローバルサウス諸国が、それぞれの現代化の道筋やガバナンスのあり方を共有しようとする動きが、改めて浮かび上がっています。
アフリカやアジア、ラテンアメリカなど、グローバルサウスの国と地域が中国の経験をどのように参照し、自国の状況に合わせて取り入れていくのか。こうした対話は今後も続きそうです。
Reference(s):
5th volume of Xi's governance works promoted in South Africa
cgtn.com








