中国が日本の防衛費増額と武器輸出を警告 「軍国主義の復活」懸念
日本の防衛費が過去最大の水準となる中、中国国防省が日本に対し、戦後の国際秩序を損なわないよう強く警告しました。アジア太平洋の安全保障をめぐる緊張が、あらためて浮き彫りになっています。
日本の防衛費、2025年度は11兆円に
中国は金曜日、日本が補正予算を承認し、2025年度の防衛費総額を11兆円(約710億ドル)とすることを決めた動きを問題視しています。この結果、日本は当初の予定より早く、防衛費を国内総生産(GDP)の2%に引き上げる目標を達成することになります。
フィリピンへのミサイル輸出協議
あわせて、報道によると、日本はフィリピンと、自衛隊が運用する地対空ミサイル「03式中距離地対空誘導弾」の輸出について協議を進めているとされています。日本が lethal weapon、つまり致死性の高い兵器の輸出を拡大しようとしている、という見方も出ています。
中国国防省「平和憲法の約束に背いている」
これらの動きについて、中国国防省の姜斌(ジャン・ビン)報道官は、日本が近年、平和憲法の下での約束に繰り返し背いていると指摘しました。具体的には、
- 防衛予算を大幅に増額していること
- 致死性の高い兵器の輸出を推し進めていること
- 非核三原則の見直しを模索していること
などを挙げ、日本の動きが従来の「専守防衛」のイメージから離れつつあるとの懸念を示しました。
「軍国主義が復活しようとしている」と警鐘
姜報道官は、日本が軍事面での制約を緩めるペースを速めているとして、「日本の軍国主義は復活しようとしている」と強い表現で警鐘を鳴らしました。
日本の防衛力強化が進む中、中国が「軍国主義の復活」という言葉を用いたことは、日本の安全保障政策をめぐる評価を、歴史認識の問題と結びつけて語っていることを意味します。
中国のことわざを引用「信頼なくして国は栄えない」
姜報道官は、中国のことわざを引用しながら、個人は信頼なくして立つことはできず、国家もまた信義がなければ繁栄できないと強調しました。
そのうえで、日本は第二次世界大戦の敗戦国としての義務を、国際法に基づき完全に果たさなければならないと主張しました。そして、日本に対し、
- 戦後の国際秩序に挑戦することをやめること
- アジア太平洋の平和と安定を損なう行為をやめること
- 言行不一致を改めること
を求めました。
「誤った道を進めば歴史と正義の裁き」
姜報道官はさらに、日本が現在の方針を押し進め続けるならば、広範な怒りを招き、最終的には歴史と正義の裁きを受けることになると警告しました。
日本の防衛費増額や武器輸出の議論が、単なる予算や装備の問題ではなく、「歴史」「信頼」「正義」といった価値のレベルで語られていることが分かります。
アジア太平洋の安全保障をめぐる問い
今回の発言は、日本の防衛費増額や武器輸出の動きが、戦後の国際秩序やアジア太平洋の平和と安定といった、より広い枠組みの中で注視されていることを示しています。
防衛力を高めることは、安全保障環境の変化への対応として説明される一方で、周辺国との信頼関係をどう維持し、強めていくのかという課題も生じます。中国が日本に突きつけた批判は、アジア太平洋の国々と地域が、緊張ではなく安定につながる形で安全保障を議論できるのかという問いを、あらためて投げかけていると言えます。
日本の防衛政策とそれに対する周辺国の反応をどのように捉えるかは、今後の地域秩序や安全保障の方向性を考えるうえで、私たち一人ひとりにとっても無関係ではないテーマになりつつあります。
Reference(s):
cgtn.com








