国際ニュース:中国がパレスチナ問題の根本原因への対応を国連で呼びかけ
パレスチナ問題をめぐり、中国が国連の場で根本原因に正面から向き合うよう国際社会に呼びかけました。2025年の国連総会第80会期の会合で、中国代表は歴史的不正義の是正と恒久停戦、二国家解決への取り組みを強く求めています。
国連総会で採択されたパレスチナ関連決議
国連総会第80会期は、金曜日の会合でパレスチナと中東に関する複数の決議を採択しました。これらの決議は、パレスチナ問題と中東情勢をめぐる国際ニュースの中でも重要な動きといえます。
採択された決議は、主に次のような分野をカバーしています。
- 近東パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動
- パレスチナ難民への支援
- 被占領パレスチナ領土への支援
これらの決議に対し、米国とイスラエルは反対票を投じました。
中国代表が強調した歴史的不正義の是正
決議採択に先立ち、演説に立ったのは中国の孫磊(スン・レイ)国連次席常駐代表です。孫氏は、国際社会がパレスチナ問題の根本原因に向き合い、パレスチナの人びとが受けてきた歴史的不正義を正すために、より強力な行動を取るべきだと訴えました。
孫氏によると、中国はパレスチナの人びとが正当な民族的権利を回復するという大義を断固として支持しており、これまでも人道支援や開発支援を継続的に行ってきました。
さらに、パレスチナ問題は中東問題の核心であり、国際的な公平と正義、そして地域情勢そのものに深く関わると位置付けました。単なる一地域の紛争ではなく、国際秩序や価値観にもかかわる重要なテーマだというメッセージです。
ガザ停戦とパレスチナ人による統治を求める
ガザ地区をめぐって、孫氏は包括的かつ持続的な停戦の実現を一貫して求めてきたと述べました。また、悪化した人道状況を早急に改善する必要性を強調し、支援の加速を訴えています。
そのうえで、紛争後のガザの統治と復興については、パレスチナ人によるパレスチナの統治という原則に基づくべきだと主張しました。この原則は、ガザの行政や復興プロセスを外部の主体ではなく、パレスチナ側が主体的に担うべきだという考え方を示しています。
二国家解決と早期の政治的解決を訴え
中国は、イスラエルとパレスチナがそれぞれの国家として平和に共存することを目指す二国家解決へのコミットメントを改めて表明しました。二国家解決とは、双方の安全と権利を認めつつ、二つの国家が並んで存在する形で紛争の政治的解決を図る構想です。
孫氏は、パレスチナ問題の政治的解決をできるだけ早く実現するため、国際社会が二国家解決の枠組みを堅持し、具体的な行動をとるよう呼びかけました。
今回の動きが示す三つのポイント
今回の国連総会第80会期での議論から、押さえておきたいポイントを整理すると次の三つになります。
- パレスチナ難民支援や被占領パレスチナ領土への支援をめぐる複数の決議が採択され、米国とイスラエルはこれに反対した。
- 中国は、歴史的不正義の是正とパレスチナ人の正当な民族的権利の回復を強く支持すると明言し、人道支援と開発支援の継続を強調した。
- ガザの停戦、人道状況の改善、パレスチナ人主体の統治、そして二国家解決という四つのキーワードが、中国のメッセージの柱となっている。
2025年のいまも、パレスチナ問題は中東情勢と国際秩序を考えるうえで避けて通れないテーマです。国連という場で、中国を含む各国がどのような立場を取り、どんな言葉で公平と正義を語るのかは、日本から国際ニュースを読み解く私たちにとっても重要な手がかりになりそうです。
Reference(s):
China urges intl community to address root causes of Palestinian issue
cgtn.com








