中国・ASEANの空が近くなる 貴陽〜ホーチミン直行便が就航
中国南西部の貴州省貴陽市とベトナム・ホーチミン市を結ぶ新たな国際線が就航し、中国とASEANを結ぶ空のネットワークがさらに広がっています。本記事では、この中国ニュースのポイントと背景を分かりやすく整理します。
貴陽〜ホーチミン直行便が就航
中国本土の地方航空会社であるカラーフル貴州航空は、貴州省の省都・貴陽とベトナム最大の都市ホーチミン市を結ぶ直行便を新たに開設しました。運航主体は貴州民航グループです。
同グループによると、新路線は土曜日から運航を開始しました。運航スケジュールは次のとおりです。
- 往路GY703便:貴陽を北京時間22時50分に出発し、ホーチミン市に現地時間1時30分に到着
- 復路GY704便:ホーチミン市を現地時間2時30分に出発し、貴陽に北京時間7時10分に到着
夜間から早朝にかけての運航となることで、日中の時間を現地で有効に使いたいビジネス客や観光客にとっても選択肢が広がりそうです。
カラーフル貴州航空はすでに貴陽〜ハノイ線を運航しており、今回の新路線によって、山岳地帯に位置する貴州省からベトナムの二大都市へ直接アクセスできる体制が整いました。関係者は、南西部の中国本土とASEANを結ぶ貿易、観光、ビジネス出張を支える重要なインフラになると期待を示しています。
広がる中国本土とASEANの空の結びつき
今回の中国・ベトナム線の拡充は、中国本土とASEAN(東南アジア諸国連合)を結ぶ航空ネットワークがここ数カ月で加速している流れの中にあります。
記事によると、直近では次のような動きがありました。
- 2025年11月:南部の海南省・海口とベトナム中部のリゾート地ニャチャンを結ぶ旅客路線が開設
- 同じく2025年11月:東部の江蘇省・南京とマレーシアの首都クアラルンプールを結ぶ貨物専用路線が就航
旅客便と貨物便の両面で路線が増えることで、観光や出張だけでなく、越境EC(電子商取引)や製造業のサプライチェーンにも間接的な追い風となることが期待されます。
数字で見る中国・ASEAN経済のつながり
こうした航空路線拡大の背景には、中国本土とASEANの経済・貿易関係の強さがあります。記事は、モノの貿易額(貨物貿易)について、次のようなデータを示しています。
- 2022年以降、中国とASEANの年間の貨物貿易額は一貫して9,000億米ドルを上回っている
- 2024年には過去最高となる9,821億米ドルを記録
- 2025年に入っても成長トレンドは続き、1〜10月の貿易額は前年同期比8.2%増
貿易額が高い水準で拡大を続けていることは、企業側にとっても安定した需要と供給の関係が形成されていることを意味します。航空路線の整備は、その物流と人の移動を支えるインフラとしての役割を強めていると言えます。
地方都市から広がる中国・ASEAN経済圏
今回の貴陽〜ホーチミン直行便が象徴的なのは、北京や上海といった大都市ではなく、内陸部や地方都市からASEANへのダイレクトアクセスが生まれている点です。
貴州省のような山岳地帯の地域にとって、国際線の充実は次のような意味を持ちます。
- 外国人観光客の誘致がしやすくなり、地域観光産業の底上げにつながる可能性
- 現地企業がASEAN市場への出張や商談を行う際の移動時間・コストの削減
- ASEAN側の企業や投資家が、中国南西部の市場や産業クラスターにアクセスしやすくなる効果
一方で、ベトナム側にとっても、中国南西部の内陸市場への入り口が広がることになります。ホーチミン市やハノイなどの大都市から、より多様な中国の地域と直接つながることで、観光ルートやビジネスの組み立て方にも新しい選択肢が生まれる可能性があります。
これから何に注目するか
中国本土とASEANを結ぶ航空路線は、ここ数年の貿易拡大と歩調を合わせるように増え続けています。今回の貴陽〜ホーチミン直行便は、その流れが中国南西部の地方都市にまで広がっていることを示す一例です。
今後、どの地域間で新たな旅客・貨物路線が生まれるのか、そしてそれが観光やビジネスの現場にどのような変化をもたらすのか。中国・ASEAN関係に関心のある読者にとって、引き続き注目しておきたいテーマと言えそうです。
Reference(s):
cgtn.com








