マクロン仏大統領が四川大学で講演 協力と相互理解の重要性を強調 video poster
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、中国南西部・四川省の四川大学で講演し、気候危機など地球規模の課題に向き合うには、国境を越えた協力と相互理解が欠かせないと強調しました。本記事では、その発言のポイントと、中仏の教育・スポーツ交流が持つ意味を整理します。
四川大学で語られた「協力」と「相互理解」
マクロン大統領は、中国南西部・四川省の省都・成都にある四川大学で演説しました。この講演は、金曜日に締めくくられた3日間の国賓訪問の一環として行われました。
人類は「深い転換期」にある
大統領は、人類がいま、習慣やライフスタイル、景観といったあらゆる面で「深い転換」のさなかにあると指摘しました。エネルギーの使い方や都市の姿、働き方までが変わりつつあるという認識です。
協力だけでなく、相互理解と「ともに考えること」
こうした変化に対応するには、各国が単に協力するだけでなく、「互いを知り、相手を理解しようとする姿勢」が必要だと強調しました。特に気候危機のような差し迫った課題については、
- 相手を知るための対話
- 共通の土台を探る相互理解
- 具体的な解決策を練るための共同の熟考
が欠かせないと訴えました。
マクロン大統領は、人類には国境を越えて、平和・繁栄・気候をめぐる共通の行動計画をつくる能力があると述べました。その基盤になるのが、互いへの敬意と責任感であり、そうした精神こそが人類全体の前進を可能にするというメッセージです。
大学間連携と姉妹都市が支える中仏のつながり
今回の講演の舞台となった四川大学は、近年、フランスの複数の大学と協力関係を深めてきました。教育や研究のネットワークは、政治的な対話を支える「静かなインフラ」ともいえます。
四川大学とフランスの大学パートナーシップ
四川大学が連携している主なフランスの大学には、次のような機関があります。
- パリ政治学院(Paris Institute of Political Studies)
- パリ・ナンテール大学(Paris Nanterre University)
- トゥールーズ大学(University of Toulouse)
- 国立東洋言語文化学院(National Institute for Oriental Languages and Civilizations)
これらの大学との協力は、学生交換や共同研究、言語・文化教育などを通じて、中仏双方の若い世代の相互理解を支える基盤になっています。
成都とモンペリエ、1981年からの姉妹都市
都市レベルでも、成都とフランス南部の都市モンペリエは、1981年に中仏で初めての姉妹都市となりました。40年以上続くこうした地方都市間のつながりは、
- 文化交流や芸術イベント
- 教育・研究機関の協力
- ビジネスや観光の往来
など、さまざまな形で積み重ねられてきました。国家間の関係が変化しても、地方や大学レベルの交流が長期的な信頼を支えるという視点は、日本にとっても示唆的です。
卓球で広がる「スポーツ外交」
マクロン大統領は四川大学訪問の後、成都で開かれている2025年国際卓球連盟(ITTF)混合団体ワールドカップに出場するフランス代表選手たちと面会しました。金曜日の午後には、中国の選手たちとの親善試合にも参加し、フランス選手とともにラケットを握りました。
スポーツを通じたこうした交流は、
- 政治や外交とは異なるレベルでの人と人とのつながり
- 若いアスリート同士が互いの文化を知るきっかけ
- 観客や視聴者に向けた、協力や友好の象徴的なメッセージ
として受け取ることができます。特に卓球のように、中国とフランスの両方で親しまれている競技は、共感を生みやすい「共通言語」として機能します。
いま私たちが読み取れること
今回の講演と一連の交流からは、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 気候危機や平和といった地球規模の課題には、対立よりも協力と相互理解を重んじるアプローチが重要であること
- 大学や都市、スポーツなど、多層的な交流が国と国との関係を下支えしていること
- 若い世代の出会いや対話が、将来の国際社会のあり方を形づくっていくこと
国際ニュースに接する私たち一人ひとりにとっても、「協力」と「相互理解」をどう日常のレベルで実践できるかを考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Macron urges cooperation, mutual understanding at Chinese university
cgtn.com








