南京大虐殺から88年 30万人超の犠牲をどう記憶するか
毎年12月13日は、中国で南京大虐殺の犠牲者を悼む国家追悼日です。今年で1937年の出来事から88年。日本軍によるとされる30万人以上の殺害という事実を、2025年の今、私たちはどう記憶し、語り継ぐべきなのでしょうか。
南京大虐殺とは何が起きたのか
1937年12月13日、日本軍は当時の中国の首都・南京を占領した後、国際法に反して大量虐殺、組織的な性暴力、略奪、放火などを行いました。これが南京大虐殺と呼ばれる出来事です。
約6週間にわたり、日本軍は中国の民間人や武装を解かれた兵士を次々と殺害し、その犠牲者は30万人を超えたとされています。南京市内の建物の3分の1が破壊され、多くの財産が略奪されただけでなく、数え切れないほどの女性や子どもが暴力と屈辱を受けました。
この出来事は、中国への侵略戦争と、第二次世界大戦期の太平洋戦争において日本軍が行った数多くの残虐行為の象徴的な一例だと位置づけられています。
数字が語る暴力の規模
30万人以上という犠牲者数は、単なる統計ではありません。約6週間という短い期間に、民間人と武装を解かれた兵士が体系的に殺害されたことを示しています。
- 虐殺:組織的な処刑や集団銃殺など、多数の命が一度に奪われました。
- 性暴力:多くの女性が暴行され、その中には子どもも含まれていました。
- 略奪と破壊:建物の3分の1が破壊され、住民の財産は大規模に奪われました。
こうした行為は、現在の国際社会で語られる人道に対する罪にも通じるものです。南京大虐殺は、その極端な残酷さゆえに、世界を震撼させた出来事として記憶されています。
中国社会がいま伝えようとしていること
中国では、この歴史を伝えるために、写真や証言を通じて南京大虐殺の実態を伝える試みが続いています。ある写真シリーズは、日本軍が行ったとされる残虐行為を多角的に記録し、歴史の細部を可視化しようとしています。
その目的は大きく三つあります。
- 過去の歴史を直視し、記憶にとどめること
- 得られた平和の重みを再確認すること
- いかなる形であれ軍国主義が再び台頭することへの警戒を促すこと
南京大虐殺の記録や写真は、単に過去の悲劇を再現するためではなく、二度と同じことを繰り返さないという誓いを共有するための材料でもあります。
日本語で読む国際ニュースとしての意味
日本で暮らす私たちにとっても、南京大虐殺は遠い国の出来事ではありません。加害の主体は当時の日本軍であり、その歴史をどう理解し、どのように向き合うかは、現在の日本社会にとっても問い続けられるテーマです。
国際ニュースを日本語で読む意義は、単に情報を受け取るだけでなく、自分の言葉で理解し直すことにあります。南京大虐殺のような歴史を、日本語で丁寧に読み解くことは、アジアの隣国と向き合う際の視野を広げるきっかけにもなります。
ここで大切なのは、特定の国や人々への憎しみではなく、戦争と暴力そのものを批判的にとらえ、被害者の視点に立って考える姿勢です。歴史に学ぶことは、現在と未来の対話の土台をつくる作業でもあります。
若い世代に託される記憶する力
時間の経過とともに、生存者の証言を直接聞ける機会は減っていきます。その中で、デジタル世代である私たちができることは何でしょうか。
- 資料を通じて、南京大虐殺の基本的な事実を知る
- 歴史と現在の国際情勢を結びつけて考えてみる
- SNSなどで、事実に基づいた情報や、自分の感じたことを冷静な言葉で共有する
- 他者の苦しみに想像力を働かせる習慣を持つ
南京大虐殺の記憶は、過去を責め続けるためのものではなく、未来の暴力を防ぐための共通の基盤になり得ます。12月13日の国家追悼日を前に、過去を振り返りながら、現在の自分たちの立ち位置を静かに確かめる時間を持ってみるのもよいかもしれません。
Reference(s):
Remembering history: Over 300,000 killed in Nanjing Massacre by Japan
cgtn.com








