中国副首相が米中協力の拡大を提案 協力リストを伸ばし問題リストを縮小
中国のHe Lifeng副首相が北京で米中ビジネス協議会(U.S.-China Business Council)のCraig Allen会長と会談し、米中双方に「協力のリストを伸ばし、問題のリストを縮めていく」よう呼びかけました。2026〜2030年の第15次5カ年計画の開始を目前に控えるなかで、中国の対外開放と米中経済・貿易関係の行方を示唆するメッセージとして注目されています。
会談のポイント:協力リストと問題リスト
会談は火曜日、北京で行われました。He副首相は、米中両国が「協力のリストを長くし、問題のリストを短くしていく」べきだと強調しました。この表現には、両国関係にさまざまな問題が存在することを前提としつつも、協力できる分野を増やしていこうとする意図が込められているとみられます。
He副首相が言及した「協力リスト」には、経済や貿易、投資といった分野が念頭に置かれています。一方の「問題リスト」は、両国が抱える懸案や摩擦を指すと考えられます。問題の存在を隠すのではなく、その比重を相対的に小さくしていくべきだという発想が示された形です。
首脳レベルの対話と「正しいコース」
He副首相は、両国の首脳がこれまでに複数回の電話会談を行い、Busanでの対面会談も成功裏に行われ、一連の重要な共通認識に達したと説明しました。そのうえで、両国はこうした首脳レベルの「戦略的リーダーシップ」に導かれながら、「正しいコース」を維持すべきだと呼びかけました。
具体的には、協力の勢いを保ちつつ、協力の分野をさらに広げていく一方で、問題のリストを着実に縮めていくことが重要だとしています。協力と問題を並べて捉え、どちらを増やすのか、どちらを減らすのかという優先順位を明確に示したとも言えます。
第15次5カ年計画と「高水準の対外開放」
中国は、2026年から始まる第15次5カ年計画(2026〜2030年)の初年度を目前に控えています。He副首相は、この新たな5カ年計画の時期に向けて、中国が引き続き「高水準の対外開放」を追求していく方針を示しました。
そのうえで、より多くの米国企業が中国で投資し、事業を展開することを歓迎すると表明しました。こうした対外開放の方針は、米中の経済・貿易関係を「安定的で、健全かつ持続可能」な形で発展させていくことを目指すものだとしています。長期的な計画の中で開放の姿勢を示すことで、米国企業に対しても先行きの見通しを意識させる狙いがうかがえます。
ビジネス界に託された「橋渡し役」
会談に出席した米中ビジネス協議会のCraig Allen会長は、両国首脳による会談の成果を前向きに評価しました。そのうえで、自ら「橋渡し役」となり、米中間の経済・貿易協力をさらに深めていきたいとする意欲を示しました。
政府間の対話に加え、ビジネス界がこうした橋渡し役を担うことで、具体的な投資案件や事業協力につながりやすくなるとの期待もにじみます。企業にとって、政策の方向性や長期的なコミットメントがどの程度示されているかは、投資判断に直結する重要な要素です。
今回のメッセージが示すもの
今回のHe副首相の発言は、米中関係における「協力」と「問題」をあえてリストというイメージで示し、どちらのリストを長くし、どちらのリストを短くしていくのかという選択を双方に促すメッセージとも受け取れます。
米中双方にとって、経済や貿易の分野は両国関係の大きな柱の一つです。今回の会談は、その柱をより安定的で持続可能なものにしていこうとする意志をビジネス界に向けて発信した場でもありました。今後、首脳レベルの対話とビジネス界の橋渡しがどのように組み合わさり、協力リストを実際のプロジェクトや投資へと変えていけるのか。静かながらも注目が集まりそうです。
Reference(s):
Chinese vice premier calls for more cooperation between China, U.S.
cgtn.com








