第12回全国パラリンピック陸上が開幕 広州で新記録とドラマ
中国・広州で開かれている第12回全国パラリンピック競技大会で、陸上競技が火曜日に開幕しました。初日から、地元のスプリンターが躍動し、新記録やドラマに満ちたレースが生まれています。
伝統の舞でスタジアムが一体に
陸上競技の開幕に先立ち、会場では伝統芸能のYinggeやドラゴン・ライオンダンスが披露されました。色鮮やかな衣装と力強い太鼓のリズムで、観客席とフィールドが一体となるような雰囲気がつくられたといいます。
その後、選手とコーチたちが行進してスタジアムに入場し、China Disabled Persons' FederationのCheng Kai会長が大会の陸上競技の開始を公式に宣言しました。
女子100メートルT64、地元勢が金メダル
開幕日の目玉の一つとなったのが、女子100メートルT64決勝です。この種目には地元・広州のスプリンター3人が出場し、スタンドから大きな声援を受けました。
レースはJiang Yanhong選手が14秒99でフィニッシュし、金メダルを獲得。Jiang選手にとっては今大会が初出場で、デビュー戦でいきなり優勝という結果になりました。
男子100メートルT63、新記録と転倒からの笑顔
男子100メートルT63決勝では、遼寧から出場したZhang Qinghong選手がトップでゴールし、国内記録を更新しました。ゴールラインを駆け抜けた直後、Zhang選手は勢い余ってつまずき、転倒してしまいます。
それでもすぐに立ち上がると、周囲の選手たちが新記録達成と優勝を祝福。転倒の緊張感と、その後の笑顔が対照的な、記憶に残るシーンとなりました。
「4年間の努力が報われた」義足スプリンターの重みある言葉
Zhang Qinghong選手はレース後、ゴールでの転倒について「フィニッシュラインに触れたとき、重心を前に出しすぎてしまい、コントロールできませんでした。だから倒れてしまったんです」と振り返りました。
それでも表情には達成感がにじみます。「今は本当にうれしくて、とても興奮しています。4年間の努力が報われたと感じます。私たちは義足をつけて練習しているので、重心のコントロールを少しでも怠ると転倒してしまいます。断端の部分が擦れてしまうなど、ほかにもさまざまな問題があります。でも、それらを乗り越えてきたことで、この4年間の努力には意味があったと思います」と語りました。
記録だけでなく過程に目を向けるスポーツ
陸上競技の初日から、新記録やドラマのあるレースが続いた第12回全国パラリンピック競技大会。記録やメダルと同じくらい、日々の練習で積み重ねてきた工夫と努力、その背景にある困難が、選手の一言一言から伝わってきます。
義足やさまざまな補装具とともに走るスプリンターたちが、スタジアムのトラックで見せるのは、スピードだけではありません。転びながらも立ち上がり、仲間と称え合う姿は、多くの観客に「競い合うこと」と「支え合うこと」の両方を静かに問いかけているようです。
Reference(s):
Track and field events begin at 12th National Paralympic Games
cgtn.com








