アフリカ人気TV司会者デイビッド、北京でデジタル革新に挑む video poster
アフリカのテレビで人気を博した司会者 David Mbeha(デイビッド・ムベハ)さんが、いま北京で「デジタル・イノベーター」として新しい挑戦を始めています。CGTNのIoana Gomoiとの単独インタビューでは、アフリカのテレビから中国でのデジタル創作へと歩みを進める過程と、アフリカと中国をつなぐメディアの未来について語りました。
テレビの成功を手放してでも、なぜ北京だったのか
Davidさんは、アフリカのテレビ番組で広く知られる人気プレゼンターとしてキャリアを築いてきました。それでもなお、新しい表現の場を求めて北京に飛び込み、デジタルクリエイティブの世界を探っています。
背景には、スマートフォンと動画プラットフォームの普及によって、メディア環境が急速に変化していることがあります。2025年のいま、情報の発信拠点はテレビ局だけでなく、SNSや配信アプリへと大きく広がりました。北京での経験は、テレビで培った「話す力」を、オンライン時代の「つくる力」へとアップデートする試みでもあります。
CGTNインタビューで語った「物語」の力
Ioana GomoiとのインタビューでDavidさんが繰り返し強調したテーマのひとつが、「ストーリーテリング(物語を語ること)」です。アフリカの現場で人々の声に耳を傾けてきた経験と、北京で出会う多様な人々の視点を掛け合わせることで、新しい物語の形を模索しているといいます。
中国のデジタル環境では、短い動画から長編ドキュメンタリーまで、さまざまなフォーマットが日々生まれています。Davidさんは、こうしたプラットフォームの変化を前向きに受け止めながら、「どうすればアフリカと中国の人々がお互いをより深く理解できるか」という問いを軸に、企画やコンテンツづくりに取り組んでいます。
アフリカと中国をつなぐメディアの未来像
インタビューでは、メディアがアフリカと中国を結ぶ「橋」になりうるという視点も共有されました。ニュースやバラエティ番組だけでなく、日常の小さなストーリーや若者文化を紹介するコンテンツが、相互理解をゆっくりと深めていく可能性があります。
例えば、アフリカの都市で人気の音楽やファッション、起業家の挑戦を北京から発信したり、逆に中国の都市の日常やテクノロジーの現場をアフリカの視聴者に伝えたりすることで、「遠い国」のイメージは少しずつ変わっていきます。Davidさんのように、両方の世界を行き来してきた語り手の存在は、その変化を後押しする役割を果たします。
「越境するキャリア」が示すヒント
テレビからデジタルへ、アフリカから北京へ──Davidさんの歩みは、国境も業界も越えてキャリアをつくる時代の象徴的な例でもあります。特にオンラインでコンテンツを楽しむ世代にとって、自分の物語をどのプラットフォームで、誰に向けて届けるのかは、これまで以上に自由に選べるようになりました。
一方で、その自由には責任も伴います。他地域の文化を伝えるときには、ステレオタイプに頼らず、現地の人々の声を丁寧に拾い上げる必要があります。インタビューで語られた「文化をつなぐ」「物語を共有する」というキーワードは、デジタル時代のコンテンツ制作に携わる多くの人にとって、静かな指針になりそうです。
静かに広がる「アフリカ×中国」メディア協働の可能性
国際ニュースでは政治や経済の大きな動きが注目されがちですが、人と人を結ぶのは、意外と日常の小さな出来事だったりします。北京でデジタルクリエイティブに挑むDavidさんのような存在は、アフリカと中国を結ぶもう一つの「チャンネル」を開きつつあります。
2025年のいま、オンライン動画やSNSを通じた国際発信は、誰にとっても身近なものになりました。その中で、どのような物語を選び、どのような言葉で相手に届けるのか。今回のインタビューは、その問いを静かに投げかけています。アフリカと中国をつなぐメディアの未来は、こうした個々の試みの積み重ねから形づくられていきそうです。
Reference(s):
From TV host to digital innovator: David's journey in Beijing
cgtn.com








