中国の若きグローバル伝え手たち 2025外国語コンテストの舞台
北京で今年開催された「2025 National College Foreign Language Contest」が幕を閉じました。全国から72万人以上の大学生が参加したこの外国語コンテストは、「Understanding Contemporary China(現代中国を理解する)」をテーマに、中国の若い世代が自分たちの言葉で中国のストーリーを語る場となりました。
72万人から選ばれた4,000人超の決勝ステージ
コンテストの決勝は北京で行われ、全国から選ばれた4,000人以上の学生が集まりました。参加者は外国語で自分の考えを表現し、それぞれの視点から「現代の中国」を描き出しました。
主催は北京外国語大学(Beijing Foreign Studies University)、運営はForeign Language Teaching and Research Pressが担当しました。全国規模で行われた選考を経て、多様な地域の学生が一堂に会したことになります。
テーマは「Understanding Contemporary China」
今回のコンテストの中心にあったのは、「Understanding Contemporary China」という一つの問いでした。参加した学生たちは、「中国のストーリーを自分の言葉で語り、言語を通じて橋をかける」ことを求められました。
ここで問われるのは、単に流暢に外国語を話せるかどうかではありません。自分の経験や身の回りの変化をどう整理し、どのような言葉を選び、異なる文化的背景を持つ相手にも伝わるかたちで語れるか――「物語のつくり方」そのものが試されていると言えます。
次世代のグローバル・コミュニケーターを育てる試み
大会の目的として掲げられたのは、「次世代のグローバル・コミュニケーター(国際的な発信者)を育てる」ことです。外国語でニュースや社会問題を理解し、自分の社会について落ち着いて説明できる人材は、外交やビジネスだけでなく、市民同士の対話の場でも重要になりつつあります。
主催した北京外国語大学と、運営を担ったForeign Language Teaching and Research Press、そして会場からの様子を伝えたCGTNの記者・Yang Yan氏。大学・出版社・メディアがそれぞれの役割を持ち寄り、若い世代の発信力を支えようとしている構図が浮かび上がります。
なぜ今、「自分の言葉で中国を語る」のか
世界のどこにいても、SNSや動画プラットフォームを通じて他国の情報に触れられるようになった一方で、その国の人びとがどのように自分の社会を見ているのかは、なかなか伝わりにくい側面もあります。
断片的な映像や短いコメントだけでは、一つの社会の複雑さや揺れ動く感情をすくい取るのは難しいものです。そのギャップを少しでも埋めようとする試みの一つが、今回のように「自分の言葉で自分の社会を語る」ことを重視した外国語コンテストだと言えます。
国際ニュースで伝えられる外交や経済の動きの裏側には、こうした教室やコンテスト会場での静かな試行錯誤があります。そこで育つのは、相手の立場を想像しながら言葉を選ぼうとする姿勢そのものです。
読み手に残る、小さな問い
2025年のコンテスト自体はすでに幕を閉じましたが、「誰が、どの言語で、どのように中国を語るのか」という問いは、これからも続いていきます。コンテストに参加した72万人余りの学生のうち、どれだけの人が将来、国際機関や企業、メディアなどで活躍するのかは分かりません。
それでも、学生たちが外国語で自分の社会を語ろうとした時間は、聞き手だけでなく、話し手自身の視点にも静かな揺らぎを与えたはずです。隣国で行われたこのコンテストは、「自分が暮らす社会を、自分ならどのように説明するだろうか」という、ささやかな問いを私たちにも投げかけています。
Reference(s):
China's future global communicators shine in language contest
cgtn.com








