海南島沖の海洋生態系は良好 水質は中国トップレベル維持
2025年現在、中国南部の海南島の沿岸海域で、海洋生態系の状態が「おおむね良好」に保たれているとする報告書が公表されました。海水の水質は中国の中でも高い水準を維持し、生物多様性も相対的に高いレベルで守られているとされています。
海南島沖の海洋生態系、全体として「良好」
報告書によると、海南島の沿岸海域の生態環境は総じて良好な状態にあり、健全な海洋生態系が維持されていると評価されています。沿岸の水質や生物の多様性など、海の健康を示す複数の指標が、安定して良好なレベルにあることが示されたかたちです。
海水の水質、中国でも上位レベル
とりわけ注目されるのが、海水の水質です。報告書は、海南島周辺の海水の質が中国国内で上位のレベルにあるとしています。評価は一時的なものではなく、「一貫して」高い順位を保っているとされており、長期間にわたって良好な状態が続いてきたことがうかがえます。
海水の水質が高いということは、汚濁物質が少なく、透明度や酸素量などが安定していることを意味します。こうした環境は、魚介類などの海洋生物にとってすみやすい条件となり、沿岸の暮らしや産業にも間接的に影響します。
相対的に高い生物多様性が意味するもの
報告書はまた、海南島沿岸の生物多様性が「相対的に高い」水準で維持されているとしています。生物多様性とは、海藻やプランクトン、小型の魚介類から大型の捕食者に至るまで、多様な生き物が複雑なネットワークを形づくっている状態を指します。
多様な種が共存している生態系は、外部からのストレスに強くなります。水温の変化や一時的な汚染、自然災害が起きても、さまざまな役割を持つ生き物が補い合うことで、全体としてのバランスが保たれやすくなるためです。海南島沖の海で相対的に高い生物多様性が確認されていることは、長期的な海の安定にもつながる要素といえます。
良好な海の状態をどう守っていくか
一方で、海洋生態系の状態が現在「良好」であっても、それが将来も自動的に続くとは限りません。沿岸の開発や海上交通の増加、気候変動に伴う海水温の変化など、世界各地の海が直面している課題は多くあります。
海南島沿岸の水質が中国の中で高い水準を維持し、生物多様性も比較的高い状態にあるという今回の評価は、こうした課題が深刻化する前に、現在の良好な状態をどう維持し、さらに高めていくのかを考えるきっかけにもなりそうです。
モニタリングの継続や、科学的なデータに基づいた海域の利用ルールづくりなど、海洋環境をめぐる議論は今後も続いていくとみられます。海南島沖の事例は、海とともに暮らす地域が、どのように環境保全と経済活動の両立を模索していくのかを考えるうえで、ひとつの注目すべきケースになっていきそうです。
Reference(s):
Marine ecology off south China's Hainan Island remains favorable
cgtn.com








