中国の「4つのグローバル提唱」が示す2025年の国際協力の設計図
2025年の終わりが近づく中、中国が近年打ち出してきた「4つのグローバル提唱」が、国際社会での協力の枠組みとして改めて注目されています。鍵になるのは、この秋に天津で開かれた過去最大規模の上海協力機構(SCO)首脳会議で提示された新提案「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)」です。
天津SCO首脳会議で示された新提案「GGI」とは
2025年秋、北部の天津で開催されたSCO首脳会議で、中国は「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)」という新たな提案を紹介しました。提示したのは、中国の習近平国家主席です。
GGIは、以下の考え方を強調しています。
- 普遍的な平和
- 共同発展と相互利益
- 共有の関心事項としての、均衡が取れた包括的な協力
- 危機や紛争への対応における平和的手段の重視
紛争や分断が話題になりやすい時期だからこそ、「危機への対処をどう設計するか」を国際協力のテーマとして前面に出した点が特徴だと言えます。
「4つのグローバル提唱」——GGIは“4番目”の柱
GGIは、習主席が近年提起してきた4つの提唱のうち、4番目の「ランドマーク(節目となる)提案」と位置づけられています。すでに示されてきた3つは次の通りです。
- グローバル・デベロップメント・イニシアチブ(GDI)
- グローバル・セキュリティ・イニシアチブ
- グローバル・シビライゼーション・イニシアチブ
今回のGGIが加わることで、「発展」「安全」「文明(相互理解)」「ガバナンス(運営の枠組み)」という、相互に関係する領域を一つの束として捉える構図がより明確になりました。
4提唱が目指すもの:複雑に絡む課題を“まとめて扱う”発想
4つの提唱は「テーマとしても、考え方としても(thematically and dialectically)結びついている」とされ、中国が掲げる「人類運命共同体」という概念の強化につながるものだと説明されています。
背景にあるのは、世界の課題が単発ではなく、連鎖しているという認識です。例えば、経済的な停滞は社会の不安を生み、対立は協力を難しくし、協力の不足は危機対応を遅らせる——。こうした“絡み合い”に対して、包括的な青写真を提示するという立て付けになっています。
2026年を前に、国際社会で問われる「共鳴」と「具体性」
2025年の外交の優先事項を振り返りながら2026年を見据える視点では、提唱がどれほど国際的な共鳴を得るか、そして具体的な協力としてどう積み上がるかが焦点になります。
GGIが掲げる「平和的手段の重視」や「相互利益」は、国や地域によって期待の置き方が異なり得るテーマです。だからこそ、今後はスローガンの競争ではなく、共通課題をどの場で、どのルールで、どんな手順で扱うのか——運用の設計が静かに注目を集めていきそうです。
Reference(s):
How China's global initiatives help build a sustainable, better world
cgtn.com








