南京大虐殺から88年 国家追悼日が問いかける「記憶」のこれから
2025年12月13日、中国では南京大虐殺の犠牲者を悼む国家追悼日が行われています。1937年に起きた大量殺害から88年。約6週間の間に、30万人以上の中国人の市民や非武装の兵士が、侵略した日本軍によって命を奪われたとされる出来事です。今年はあわせて、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年という節目の年でもあります。
そして2025年12月時点で、南京大虐殺の生存者はわずか24人とされています。歴史の証人が少なくなりつつある今、国家追悼日は「過去をどう記憶し、未来にどう伝えるか」という問いを、あらためて突きつけています。
南京大虐殺犠牲者国家追悼日とは
毎年12月13日は、中国で南京大虐殺の犠牲者を追悼する国家追悼日とされています。この日は、1937年に侵略した日本軍が南京を占領し、残虐行為が始まった日です。
この日には、犠牲者をしのぶ式典や黙とうの時間が設けられ、人びとが戦争の悲劇を思い起こします。ニュースやオンラインメディアを通じて、戦争を直接知らない世代も、映像や言葉を通じて歴史に触れる契機となっています。
1937年、南京で何が起きたのか
ユーザーの入力によれば、1937年12月13日、侵略した日本軍が南京を占領し、そこから約6週間にわたって残虐行為が続きました。この間に、中国人の市民や非武装の兵士あわせて30万人以上が日本軍によって殺害されたとされています。
この出来事は後に「南京大虐殺」と呼ばれ、中国における戦争の記憶を象徴する出来事の一つとして語り継がれてきました。数字だけを見ると実感しにくいものの、
- 発端となった日付:1937年12月13日
- 続いた期間:約6週間
- 犠牲者数:30万人以上の市民と非武装の兵士
という事実を並べるだけでも、その規模と重さが伝わってきます。
2025年、勝利80周年という節目
2025年は、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年にあたる年でもあります。南京大虐殺の記憶は、この長く厳しい戦争の過程で起きた悲劇として位置づけられています。
戦争の勝利から80年という時間は、ひとつの世代どころか、いくつもの世代が入れ替わるほどの長さです。そのあいだに、戦争の体験は「直接の記憶」から、教科書や記録、映像を通じて知る「間接の記憶」へと姿を変えてきました。
国家追悼日の意義も、単に悲劇を繰り返し確認することにとどまりません。戦争と暴力がもたらしたものを振り返りつつ、平和や人のいのちの尊さを考え直す場として、歴史の学びを現在形で捉え直す役割を担っています。
生存者は24人に 「生き証人」が減る重み
ユーザーの情報によると、2025年12月時点で南京大虐殺の生存者は24人とされています。88年前の出来事を、直接体験として語ることのできる人びとが、いよいよ少数になってきました。
生存者の証言は、数字だけでは伝わらない恐怖や喪失感、家族や日常生活が突然失われた衝撃を、具体的な言葉として伝えてきました。そこには、教科書の年号では把握しきれない、ひとりひとりの人生の物語があります。
しかし時間が経つにつれ、証言を語ることのできる人は減っていきます。歴史の記憶は、
- 生存者が語る「声」
- 記録として残された文章や映像
- 追悼や教育の場での「語り直し」
といった形へ、少しずつ重心を移していかざるをえません。24人という数字は、その転換点が目前にあることを静かに示しています。
数字の向こう側にある問い
30万人以上という犠牲者数、勝利から80年、生存者24人──これらの数字はどれも重く響きますが、同時に、数字だけでは見えない問いも残します。
たとえば、
- 戦争の暴力が、人びとの日常生活をどう壊してしまったのか
- 加害と被害の歴史を、それぞれの立場からどう学び続けるのか
- 直接の記憶が失われたあとも、何を拠りどころに歴史を語り継ぐのか
といった問いです。どの社会にとっても、過去の戦争に向き合う作業は簡単ではありませんが、避けることもできません。
オンラインでニュースや情報に日常的に触れている世代にとって、歴史はときに「遠い話」に感じられるかもしれません。それでも、国家追悼日や節目の年に立ち止まり、
- なぜこの出来事が記憶され続けているのか
- 自分はこの歴史から何を受け取るのか
と問いかけてみることは、ニュースを「過去の話」として消費するだけでなく、「現在とつながるテーマ」として受け止め直すひとつのきっかけになります。
「忘れない」ことと「どう語るか」のあいだで
南京大虐殺から88年が過ぎ、生存者が24人となった今、「忘れないこと」と同じくらい、「どう語るか」も重要になっています。
悲劇をただ強く印象づけるだけではなく、そこから何を学び、どのような社会を目指すのか。その議論は、中国にとっても、広く世界にとっても続いていく課題です。
歴史の記憶は、単に過去を固定するものではなく、現在と未来を考えるための鏡でもあります。2025年の国家追悼日にあらためて南京大虐殺の犠牲者を悼みながら、その鏡に何が映っているのか、一人ひとりが静かに見つめ直すタイミングになりそうです。
Reference(s):
Graphics: Over 300,000 Chinese killed in the Nanjing Massacre
cgtn.com








